2023年、さまざまな魅力的な輸入ニューモデルが登場した。そして2024年はどんなモデルが我々の前に現れるのだろうか。今回は2023年に登場したラグジュアリー&ハイパフォーマンスSUVの最新車種を、3部に分けてご紹介する。第3部はメルセデス・ベンツほか、個性際立つ老舗ブランドたちが選んだ新しい道を探る。(Mortor Magazine 2024年2月号より)

SUVとBEVモデルの拡充は待ったなし

メルセデス・ベンツのSUVは、エンジン車では車名頭がGLで、その後に車格に応じてA、B、C、E、Sが付く。GLCとGLEにはクーペも用意。GLSにはメルセデス・マイバッハが存在する。

別格扱いの本格オフローダーであるGクラスはBEVが発表され2024年に発売予定だが、しばらくはエンジン車と併売される予定となった。

2023年にフルモデルチェンジされたばかりのGLCはディーゼルエンジンもPHEVのドライバビリティ、快適で安心感の高いシャシ性能など素晴らしい出来映えで、BEVシフトを前にエンジニアが意地で腕を振るったと想像させるほどだ。

一方、車名の頭がEQとなるBEVは、A、B、Cはエンジン車とプラットフォームを共有するが、2021年にはBEV専用プラットフォームを発表。先にセダンのEQSとEQEがリリースとなったが、それぞれのSUVモデルも登場した。さすがはメルセデスが威信をかけただけあって、静粛性の高さや快適性はとんでもなく高く、高級車にはBEVが向いていることを実感させる。

ヨーロッパではエンジン車実質禁止は揺らいでいたりと今後の情勢は不透明だが、いまのところメルセデスはBEVシフトに邁進しているようだ。

メルセデス・ベンツ EQS SUV。2023年5月に日本で発売。BEV専用プラットフォームを採用し、広く質感が高い車内空間を持つ7人乗りSUV。グレードは380ps/800Nmの450 4マティックSUVと544ps/858Nmの580 4マティックSUVスポーツの2つ。トルクシフト機能により、前後駆動力配分は常に効率的かつ最適化されている。

英仏伊ブランドも注目のSUVをリリース

アルファロメオは初のSUVであるステルヴィオを2017年にリリースしたのに続いて2022年にはトナーレを市場投入。さらに2024年4月には新規のSUVであるミラノがワールドプレミアとなる。同車は初のBEVであり、同ブランドが2027年に全車BEV化する先駆けとなる。

旧PSA系の各ブランドはB・CセグメントはBEVを、C・DセグメントはPHEVを用意していてDS7にも後者がある。電動化に余念がないが、エンジン車も用意しているのが良心的だ。

SUVの王者ともいえるランドローバーは、ラグジュアリーのレンジローバー、デュアルパーパスのディフェンダー、レジャーのディスカバリーとブランドの性格を明確にしていく方針。誰もが憧れるレンジローバーは素晴らしい出来映えだが、大型化と高価格化で、さらに手が届きにくくなってしまった。その代わりと言ってはなんだがディフェンダーは大人気でラインナップも拡充中だ。

ジャガーは、2025〜2030年でBEV専売ブランドとなる方針でFペイスやEペイスはPHEVでしばらく生き残りつつ、IペイスをはじめとするBEVへバトンタッチしていくのだろう。(文:石井昌道)