クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ボルボV60 B4モメンタムを紹介しよう。・・・子育て世代においてミニバンやSUVなど、全高の高いモデルを選ぶケースが多い。そんな中、V60で小学生の娘を習いごとの迎えに行った時、「友だちがクルマかっこいいね、って言ってた」と娘が嬉しそうに報告してきた。世代は違ってもスタイリッシュなクルマは目を惹くものだ。さて、今回は先進運転支援システムについて気付いたことを書いていこうと思う。(Motor Magazine 2021年7月号より)

最初は違和感のあったパイロットアシストは学習機能でスムーズに

走行距離を重ねると足まわりと同様、一般的にはパワートレーンにも変化が表れると言われているが、最初からパワフルだったB4は変化が少ない。そもそもエンジンは、シリンダー表面加工の改良など、より低フリクション化を実現していること、また私が「慣らし運転」を意識しすぎてアクセルペダルを踏む量を抑えていたことも要因かもしれない。いずれにしても、197ps/300Nmのスペックは1710kgのボディを加速させるに十分だということだ。

こうした機械的な構造以外にも変化を感じたのが、ボルボ伝家の宝刀ともいえる運転支援システムのひとつ、車線維持機能「パイロット・アシスト」だ。言わずもがなの機能ではあるが、ACCと合わせて起動することで、車線の中央を走行するようにハンドル操作を補助してくれる。

高速道路を移動することが多く、納車以来パイロット・アシストのお世話になっているのだが、この機能を使いはじめた当初は「自然なハンドルアシスト」とは思えなかった。直線道路を走っていてもハンドルを「クッ、クッ」と小刻みにアシスト、車線中央を維持するのだから少々違和感もあった。これまでに経験したボルボ車のスムーズさとの違いに驚きもした。

ボルボの公式ウェブサイトにはパイロット・アシストの使用を重ねると違和感を感じなくなると記載されており、学習機能によってよりスムーズなアシストになっていくことがわかる。実際そんな挙動はいつの間にか消え去り、ゆったりしたアシストで信頼感もアップ。今では両手をハンドルに預けて疲れ知らずな巡航を満喫している。

ちなみに、その恩恵をもっとも強く感じたのは強風の吹いた日だ。V60はそもそも全高が1435mmと低く横風耐性は高いとは思っていたものの、海沿いの高速道路を横風に煽られてふらふらと走るミニバンやトラックたちを尻目に、澄ました顔で(?)車線中央を維持してくれるのだから驚いた。私が強い風切り音を聞いて横風に気づく「前段階」でハンドルアシストを働かせてくれるため、恐怖感など微塵も感じさせない。まさにナイスアシストだった。(文:Motor Magazine編集部 蔭山洋平)

■第3回/2021年4月17日〜5月17日(3カ月目)のデータ
・オドメーター:6620km
・走行距離:1385km
・給油量:82.28L
・実燃費:16.8km/L