2021年11月1日、ダイハツ工業(以下、ダイハツ)はコンパクトSUVのロッキーに新開発のシリーズハイブリッドシステム「e-SMART HYBRID(eスマート ハイブリッド)」を搭載して発売する。

新開発の1.2Lエンジンを発電専用に採用

ロッキーは、ダイハツのコンパクトSUVだ。初代は1990年から2002年に発売され、その名を復活させた現行型の2代目は2019年11月に発売れた。トヨタ ライズは姉妹車にあたる。

新開発の「eスマート ハイブリッド」は、エンジンで発電し、その電力を使用してモーターで走行するシリーズ方式のハイブリッドシステムだ。新開発の1.2Lエンジンを発電専用として組み合わせたシンプルな機構で、小さなクルマに適したコンパクトなハイブリッドシステムとした。基本的には、日産の「e-POWER」とシステムは大きく変わらない。発電用のエンジンは、排気量1196ccの直3 DOHCで、最高出力60kW(82ps)/5600rpm、最大トルク105Nm(10.7kgm)/3200-5200rpmを発生する。

100%モーター駆動によるレスポンスの良い加速性能と高い静粛性に加え、発電と充放電を最適に制御することで、WLTCモードで28.0km/LというコンパクトSUV(1.5L以下のハイブリッドSUV)クラストップレベルの低燃費を実現した。駆動用モーターが発生するパワーは最高出力78kW(106ps)/最大トルク170Nm(17.3kgm)で、1.8Lクラスのガソリン車に相当する数値となる。リチウムイオン電池の容量は約0.74kWhとなっている。

なお、この新型1.2Lエンジンは2WD(FF)のガソリン車にも搭載される。パワースペックはHEV(ハイブリッド車)用と少し異なり、最高出力64kW(87ps)/6000rpm、最大トルク113Nm(11.5kgm)/4500rpmを発生する。WLTCモード燃費は20.7km/Lを達成している。

このエンジンは燃費性能とともに、低回転時のトルクを高めることで、力強くスムーズに加速する日常使いに適している。従来から好評の1L直3ターボエンジンは4WDのみの設定となり、HEVと合わせて3つのパワートレーンで幅広いユーザーのニーズに対応する。ダイハツでは、1.2Lエンジン車は街乗りメインで価格重視のユーザー、1Lターボエンジンは走りにこだわるアクティブなユーザー、そしてHEVは環境・燃費・先進感を求めるユーザーをターゲットとしている。

軽自動車のSUV「タフト」から採用した新ステレオカメラで進化したスマートアシストや、電動パーキングブレーキ、コーナリングトレースアシスト機能、外部給電機能(HEVにオプション)など、安全・安心装備も進化。さらにHEVは専用デザインを採用するなど、商品力も向上させている。

車両価格(税込)は、1.2L自然吸気エンジン+CVT(FF)で166万7000円〜205万8000円、1Lターボ+CVT(4WD)が194万4800円〜231万8200円、1.2L HEV(FF)が211万6000円〜234万7000円となっている。

なお、姉妹車であるトヨタ ライズも同様の改良、HEVグレードの導入が行われた。車両価格はロッキーと若干異なり、1.2L自然吸気エンジン+CVT(FF)で170万7000円〜203万9000円、1Lターボ+CVT(4WD)で194万4800円〜229万9200円、1.2L HEV(FF)で216万3000円〜232万8000円となっている。

ちなみに、ダイハツでは今後すみやかに、軽自動車にも電動化の技術を展開していくとアナウンスしているが、その方式がこのeスマート ハイブリッドになるかは明言されていない。