2023年11月3日(現地時間)、F1第21戦ブラジルGPがサンパウロ郊外のインテルラゴス・サーキットで開幕する。シーズンもこのレースを含めて残り3戦、チャンピオンシップはすでに確定しているが、ドライバーズ/コンストラクターズとも2位以下は混戦模様で、激しい順位争いが予想される。なお、ブラジルGPは今年もスプリントフォーマットで行われる。

再び連勝記録を4まで伸ばしてきたフェルスタッペンに死角はあるか

レッドブルのマックス・フェルスタッペンはシーズン序盤こそチームメイトのセルジオ・ペレスと星を分け合う形となっていたが、5月の第5戦マイアミGPから夏休みをはさんで10連勝した後、第16戦シンガポールGPで連勝が止まったものの、第17戦日本GPを制してドライバーズチャンピオンを確定すると再び快進撃を開始。前戦メキシコGPではセーフティカーと赤旗の絶好機を逃さず快勝、現在4連勝中でシーズン勝利記録を16まで伸ばしている。

前戦で記録したシーズン16勝目はすでに新記録となっているが、これをどこまで伸ばすか注目が集まる。ただライバルもだまって見ているわけにはいかず、フェルスタッペン攻略の糸口を見つけるべく、揺さぶりをかけてくるだろう。前戦で見せたメルセデスとフェラーリの1ストップ戦略は、セーフティカーと赤旗のためうまく機能しなかったが、ブラジルGPではどんな戦略で来るのか、楽しみではある。

注目と言えば、アルファタウリ。前戦メキシコGPではダニエル・リカルドが7位入賞、角田裕毅も素晴らしい走りを見せただけに、大きなチャンス到来とみていいだろう。

●2023年F1ドライバーズランキング(第20戦終了時)

1位 M.フェルスタッペン(レッドブル)491
2位 S.ペレス(レッドブル)240
3位 L.ハミルトン(メルセデス)220
4位 F.アロンソ(アストンマーティン)183
4位 C.サインツ(フェラーリ)183
6位 L.ノリス(マクラーレン)169
7位 C.ルクレール(フェラーリ)166
8位 G.ラッセル(メルセデス)151

●2023年F1コンストラクターズランキング(第20戦終了時)

1位 レッドブル 731
2位 メルセデス 371
3位 フェラーリ 349
4位 マクラーレン 256
5位 アストンマーティン 236

ダイナミックなレイアウトの古き良きオールドファッションなコース

ブラジルGPが行われるインテルラゴス・サーキット(正式名称アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ=Aut dromo Jos Carlos Pace)は、1940年にオープンした古き良きオールドファッションなコース。

サーキット全体がすり鉢状になっていて、スロットル全開の高速の外周と、リズミカルなインフィールドセクションが組み合わされたはダイナミックなレイアウトが特徴的。ただ、コース幅がやや狭く、予選ではトラフィックが問題となる。

最大のオーバーテイクポイントは13コーナーから続く長い高速コーナー終わりにある1コーナー。丘の頂点に向かって全開で駆け上がるため、オーバースピードでコースオフするクルマも多い。また、コーナーにバンクがついているため平均速度は高く、1周4309mのコースをF1マシンは70秒ほどで周回する。

アップダウンがありパワーが要求されるが、メキシコほどではないものの標高が800mと高く、エアロダイナミクスもポイントとなる。

インテルラゴスの、インテル(=インター)は「間」、ラゴスは「湖」という意味で、その言葉が示すとおり、水と電気を供給すために作られたサンパウロ近郊のふたつの人工湖のほとりにある。なお、アウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェは、ブラジル出身のF1ドライバー、ホセ・カルロス・パーチェに由来する。

昨年2022年のブラジルGPはメルセデスが1-2フィニッシュ

2022年は、土曜日のスプリントと日曜日の決勝をメルセデスのジョージ・ラッセルが連勝した。

ラッセルはスプリントでは予選3番手から快勝。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは序盤にトップに立ったものの、デブリを拾って10周目あたりからペースが上がらなくなり、2位にドロップ。さらにサインツとの攻防でフロントウイングを破損し、4位でフィニッシュすることになってしまった。

決勝は、昨年のルールでスプリント勝利により1番グリッドからのスタートとなったラッセルと、3番手スタートのハミルトンの争いとなったが、レース最終盤の再スタートでもリードを守ったラッセルがポールからそのまま逃げ切った。

フェルスタッペンはスタート直後にハミルトンと接触でフロントウイングを痛め、優勝争いから脱落した。またチームメイトのセルジオ・ペレスもレース序盤こそ、ラッセルに食らいついていたものの、タイヤ交換を機に徐々に引き離され、最終スティントのミディアムタイヤではペースダウン。7位まで順位を落としてレースを終えた。

フェルスタッペンに不運もあったが、ラッセルのF1初優勝とともに、シーズン終盤になって強いメルセデスが帰ってきたことで話題となった。

●【参考】2022年F1第21戦ブラジルGPスプリント 結果

1位 63 G.ラッセル(メルセデス) 24周
2位 55 C.サインツ(フェラーリ)+3.995s
3位 44 L.ハミルトン(メルセデス) +4.492s
4位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル) +10.494s
5位 11 S.ペレス(レッドブル) +11.855s
6位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+13.133s
7位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) +25.624s
8位 20 K.マグヌッセン(ハース・フェラーリ) +28.768s
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10位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル) +34.170s
16位 22 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル) +50.306s

●【参考】2022年 F1第21戦ブラジルGP 決勝 結果

1位 63 G.ラッセル(メルセデス)71周
2位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+1.529s
3位 55 C.サインツ(フェラーリ)+4.051s
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+8.411s
5位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)+9.561s
6位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル) +10.056s
7位 11 S.ペレス(レッドブル)+14.080s
8位 31 E .オコン(アルピーヌ・ルノー)+18.690s
9位 77 V.ボッタス(アルファロメオ・フェラーリ)+22.552s
10位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)+23.552s
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14位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・レッドブル)+31.867s
17位 角田裕毅(アルファタウリ・レッドブル )+1周
ファステストラップ: 63 G.ラッセル(メルセデス) 1:13.785

ピレリの分析「標高が800mと高いのでエアロダイナミクスもポイント」

タイヤを供給するピレリは、ブラジルGP開幕にあたって「インテルラゴスサーキットはスリリングなレースが開催されることでよく知られています。 最初のコーナーの後に急な下り坂セクションが訪れ、その後、いくつかの曲がりくねったターンのある長い上り坂が続き、その後、フィニッシュラインに向かって長い直線が続きます。このコースにはあらゆる要素が備わっており、マシンは非常に高いレベルのダウンフォースを発揮するため、タイヤに作用する力は横方向と縦方向で適度にバランスが取れています。 タイヤの劣化は主に熱によるもので、タイヤは ハードがC2、ミディアムがC3、ソフトがC4と、中間の硬さのコンパウンドを供給します。2ストップが最も可能性の高い戦略ですが、十分にタイヤをコントロールすれば1ストップも可能です。 ただし、セーフティカーが導入されることが多く、気象状況が急速かつ広範囲に変化する可能性があるため、戦略は流動的なものになるでしょう」と分析している。

さて2023年のブラジルGPはどんなレースとなるのか。ブラジルGPは、11月3日金曜日11時30分(日本時間23時)からのフリーで開幕、予選は金曜日15時(日本時間4日早朝3時)から行われ、土曜日のスプリントシュートアウト/スプリントをはさんで、決勝は11月5日14時(日本時間6日早朝2時)に開始される。

●2023年F1第21戦ブラジルGP タイムスケジュール

フリー走行:11月3日11時30分〜12時30分(日本時間11月3日23時30分〜0時30分)
予選:11月3日15時〜16時(日本時間11月4日早朝3時〜4時)
スプリントシュートアウト:11月4日11時〜11時44分(日本時間11月4日23時〜23時44分)
スプリント(24周):11月4日15時30分〜16時30分(日本時間11月5日早朝3時〜4時30分
決勝(71周):11月5日14時〜(日本時間11月6日早朝2時)