2022年6月2日〜5日、WRC第4戦ラリー・イタリア サルディニアがサルディニア島アルゲーロを起点に開催され、ヒョンデのオイット・タナックが優勝。Mスポーツ・フォードのクレイグ・ブリーンが2位、3位にはヒョンデのダニ・ソルドが入った。トヨタは上位入賞ならず、カッレ・ロバンペラの5位が最上位、勝田貴元も6位でフィニッシュした。

ホット&ラフの消耗戦、ようやく運が巡ってきたタナックが圧勝

昨年の第2戦アークティック・ラリー・フィンランドで勝利して以来、トラブルやアクシデントが続き優勝のなかったタナックが、ほぼ1年半ぶりに美酒に酔った。

多くのドライバーがパンクやトラブルに見舞われる乱戦模様となった今回、タナックも例外ではなく、首位を争っていた金曜午後に駆動系のトラブルに見舞われた。

しかしここで幸運だったのが、トラブルが出た直後の残り2ステージが、午前中の走行時に起きた下位カテゴリーのアクシデントの影響でキャンセルとなったこと。タイムロス必至の状況を回避したタナックのヒョンデ i20は、夕刻のサービスで完璧にリペアされると、土曜日からはライバル不在となったラリー展開の中でセーフティマージンを残しながらベストタイムを連発。チャンピオンを獲得した2019年のような抜群の強さを見せて、そのままフィニッシュに飛び込んだ。

ヒョンデ i20 N ラリー1に初優勝をもたらしたタナックは「ポルトガルからの短い期間にマシンは確実に進歩した。多くの仕事をこなしてくれたチームに感謝したい」と静かに喜びを語った。

ヒョンデ勢はソルドも3位に入り、上位入賞がならなかったトヨタとのマニファクチャラーズ選手権のポイント差を59点から39点に縮めている。

トラブル連発のトヨタ、総崩れで完敗

ドライバーズ選手権/マニファクチャラーズ選手権で首位を独走するトヨタの快進撃にストップがかかった。

前戦ポルトガル以上にスタート順の影響が大きいと予想された今回のイタリア サルディニア。先頭スタートとなる3連勝中のポイントリーダー、カッレ・ロバンペラと3番手スタートの勝田は圧倒的な不利が予想され、期待はスタート順がいいエルフィン・エバンスとエサペッカ・ラッピのふたりにかかったが、SS3でエバンスがジャンプの着地で下回りを打って水圧が低下、いきなりデイリタイアに追い込まれる。

さらにタナックと競り合って金曜日を首位で終えていたラッピも、土曜日の最初のステージでドライビングミスからコースアウト。やはりデイリタイアに追い込まれてしまった。

すでにこの時点でロバンペラと勝田は表彰台が絶望的なタイムロスを喫しており、それぞれ5位、6位まで順位を上げてフィニッシュするのがやっと。依然として両選手権ではリードを築いているものの、2022年WRCは今後もグラベルラリーが続き、連覇を狙うトヨタにとっては簡単ではない戦いが続きそうだ。

次戦第6戦サファリ・ラリー・ケニアは、6月22〜26日、ナイロビ近郊ナイバシャを起点に開催される。サファリ・ラリーのステージはやはりグラベルで、高速な区間と石や岩が多くある荒れた区間の両方があり、雨が降ると路面はぬかるみ滑りやすくなる。

●2022WRC第5戦ラリー・イタリア サルディニア 結果

1位:O.タナック(ヒョンデ i20 N ラリー1)3h10m59.1s
2位:C.ブリーン(フォード プーマ ラリー1)+1m03.2s
3位:D.ソルド(ヒョンデ i20 N ラリー1)+1m33.0s
4位:P.ルーベ(フォード プーマ ラリー1)+2m09.4s
5位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+3m02.8s
6位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1) +4m02.6s
7位:G.グリーンスミス(フォード プーマ ラリー1)+5m23.6s
8位:N.グライジン(シュコダ・ファビア ラリー2エボ)+7m37.7s
9位:J.ソランス(シトロエン C3ラリー2)+8m05.7s
10位:J.フッツネン(フォード フィエスタラリー2)+8m10.8s

●2022年WRCドライバーズランキング(第5戦終了時)

1位 K.ロバンペラ(トヨタ) 120
2位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)65
3位 O.タナック(ヒョンデ)62
4位 C.ブリーン(Mスポーツ フォード)52
5位 勝田貴元(トヨタ)47
6位 E.エバンス(トヨタ)39

●2022年WRCマニュファクチャラーズランキング(第5戦終了時)

1位 トヨタ 200
2位 ヒョンデ 161
3位 Mスポーツ フォード 120