4年ぶりにフルモデルチェンジされたアウディRS3シリーズは、アウディスポーツが長年のモータースポーツ参戦で培ってきたテクノロジーが惜しみなくフィードバックされている。さらに新型RS3にはアウディ初の技術、RSトルクスプリッターも搭載される意欲作である。(Motor Magazine 2022年2月号より)

3.8秒で0→100km/hを駆け抜ける

アウディRS3が2017年のデビュー以来、4年ぶりにフルモデルチェンジされた。新型は、RS3スポーツバックが第3世代、RS3セダンは第2世代となる。

RS3は、R8やRR6などやR8 LMG GT33やRS3 LMSといったレーシングモデルを開発するアウディスポーツが手掛け、モータースポーツからの技術が惜しみなく搭載されている。

エクステリアの特徴は、フロントにRSバンパーを装着、シングルフレームグリルはハイグロスブラックのハニカムタイプとなる。またフロントホイールアーチ後部には、新デザインエレメントとしてエアアウトレットを新設、さらにフロントトレッドは先代RS3と比べて+30mm拡大されている。

インテリアもRSらしさに溢れる。12.3インチディスプレイを備えたバーチャルコックピットプラスを標準装備、マニュアルモードで作動する専用のシフトインジケーターはグリーン、イエロー、レッドに色を変えながら理想的なシフトアップタイミングを表示する。

搭載するのは、2.5L直5ターボエンジンで最高出力400ps、最大トルクは先代より20Nm向上させた500Nmを発生し、0→100km/h加速タイムは3.8秒というRSモデルを語るに相応しい実力の持ち主で、ニュルブルクリンクで7分748秒というコンパクトクラス最速ラップレコードも達成している。

またアウディ初となるRSトルクスプリッターの採用や専用に新開発されたショックアブソーバとバルブシステムを装着したRSスポーツサスペンションを標準装備する。

サーキットで見せる高いレベルのパフォーマンス

アウディドライブセレクトには、従来のモードに加えリアアクスルに配分されるトルクをリア外輪に100%配分してドリフトを容易にする「RSトルクリア」と、スリックタイヤに対応しサーキット走行に適した「RSパフォーマンス」が追加された。

試乗車は、欧州仕様のRS3セダン。鮮やかなキャラミグリーンのボディ色が強烈な存在感を放っている。富士スピードウェイを走り、公道ではテストできない速度域でのパフォーマンスを確認することに留まったが、それでもストレスなく高回転まで回る直5ターボエンジンの加速フィールの気持ち良さがとくに印象的だった。

ライドフィールは、ダイレクト感がかなり強くなっている。これがRS3のダイナミックかつエモーショナルな部分を増幅させていると感じられた。この素晴らしいパフォーマンスが公道ではどのような表情を見せるのか、今から試乗するのが楽しみである。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行)

アウディ RS3スポーツバック(セダン)主要装備

LEDヘッドライト
ヘッドライトウォッシャーシステム
デイタイムランニングライト
LEDリアコンビネーションライト
エクステリアミラー電動調整&格納機能 自動防眩機能 ヒーター
ルーフスポイラー(リアスポイラー)
ブラックスタイリングパッケージ
アルミホイール10スポークYデザインプラチナムグレー
RSスポーツサスペンション
プログレッシブステアリング
アウディドライブセレクト
フロントスポーツシート ダイナミナ/アーティフィシャルレザー
フロントシートヒーター
フロントランバーサポート4ウェイ3スポークレザー マルチファンクションステアリングホイール パドルシフト
アウディサウンドシステム
TVチューナー
3分割可倒式リアシート
ストレージパッケージ
マルチカラーアンビエントライティング
アダプティブクルーズコントロールアクティブレーンアシスト、パークアシスト、リアビューカメラ
アウディプレセンスフロント
アドバンストキー
MMIナビゲーション
スマーフォフォンインターフェースバーチャルコックピットプラスなど

●アウディ RS3スポーツバック(セダン)主要諸元

●全長×全幅×全高:4390(4540)×1850×1435(1410)mm
●ホイールベース:1630mm
●エンジン:直5 DOHCターボ
●総排気量:2480cc
●最高出力:400ps/5600−7000rpm
●最大トルク:500Nm/2250−5600rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:前265/30R19、後245/35R19
●車両価格(税込):799(818)万円