2023年8月27日、F1第14戦オランダGPが首都アムステルダム近郊のザントフォールト・サーキットで行われ、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝。2位にはアストンマーティンのフェルナンド・アロンソ、3位にはアルピーヌのピエール・ガスリーが入った。角田裕毅(アルファタウリ)は13位でチェッカーを受けたが、5秒ペナルティにより15位となった。

突然の雨にも影響なし、フェルスタッペンがなんなく9連勝

レース序盤と終盤に降った大雨も、無敵王者の敵にはなり得なかった。

最初の雨が降り出したのはポールポジションのフェルスタッッペンが好スタートを奪ったスタート直後だった。2周目にはペレスを筆頭に多くのドライバーがインターミディエイトに履き替える中、1周遅れでピットインしたフェルスタッペンは順位を落としてしまう。

だが雨の中でもハイペースで追い上げ、7周目には首位に立ったペレスに次ぐ2番手まで浮上すると、徐々に乾き始めた路面コンディションで12周目にソフトタイヤに履き替えてアンダーカットに成功、首位を奪い返す。その後セーフティカーで差は詰まる局面はあったものの、圧倒的ペースでペレスとの差を広げて安全圏内を築き上げた。

再び後続との差が詰まったのはレース終盤に降り出した大雨での赤旗中断時。

しかし、2周のセーフティカー先導の後に再開された残り6周のレースでも危なげなくポジションを守り切り、そのままフィニッシュへ。

母国で3連勝、今季11勝目を挙げ、アルベルト・アスカリとセバスチャン・ヴェッテルが持つF1の最多連勝記録と並ぶ9連勝もマークしたフェルスタッペンは、「コンディションの変化が多くて正しいピットストップタイミングの判断が難しいレースだったから、簡単じゃなかった。でもみんなが応援してくれているなかで勝てたんだから最高だ。(新記録の)10連勝? それは来週考えるよ(笑)。今はこの勝利を味わいたい」と笑顔を弾けさせた。

雨が降り出すまで2番手を走行していたペレスは、急激に強まった雨足にマシンをコースアウトさせてアロンソに抜かれ、さらにその後もピットイン時にスピード違反を犯してペナルティを受けて4位に後退してフィニッシュ。アロンソが第9戦カナダ以来の表彰台、ガスリーはアルピーヌ移籍以来、メインレースでは初となる3位でフィニッシュしている。

金曜日のフリー走行で負傷したダニエル・リカルドにかわって、急遽アルファタウリから参戦したリアム・ローソンは予選20位、決勝は角田裕毅を上回る13位だった。

2023年F1第14戦オランダGPリザルト

次戦第15戦イタリアダGPは9月1日にモンツァ・サーキットで開幕。決勝レースは9月3日に開催される。(文:新村いつき)

●2023年F1第14戦オランダGP決勝 結果

1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT) 72周
2位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)+3.744s
3位 10 P.ガスリー(アルピーヌ)+7.058s
4位11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+10.068s
5位 55 C.サインツ(フェラーリ)+12.541s
6位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+13.209s
7位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+13.232s
8位 23 A.アルボン(ウイリアムズ・メルセデス)+15.155s
9位 34 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+)+16.580s
10位 31 E.オコン(アルピーヌ) +18.346s
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13位 40 L.ローソン(アルファタウリ・ホンダRBPT)+26.147s
15位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダRBPT)+29.893s
ファステストラップ 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)

●2023年F1ドライバーズランキング(第14戦終了時)

1位 M.フェルスタッペン(レッドブル)339
2位 S.ペレス(レッドブル)201
3位 F.アロンソ(アストンマーティン)168
4位 L.ハミルトン(メルセデス)156
5位 C.サインツ(フェラーリ)102
6位 C.ルクレール(フェラーリ)99
6位 G.ラッセル(メルセデス)99

●2023年F1コンストラクターズランキング(第14戦終了時)

1位 レッドブル 540
2位 メルセデス 255
3位 アストンマーティン 215
4位 フェラーリ 201
5位 マクラーレン 111