2018年に6世代目として日本へ導入されたフォルクスワーゲン ポロは、Bセグメントのベンチマークとして高い評価を獲得している。そのポロがマイナーチェンジした。新型はどのように進化したのだろうか。本誌執筆陣10人の評価を聞いてみた。(Motor Magazine2022年8月号より)

1L 直列3気筒ターボにミラーサイクル燃焼を採用

2017年6月に発表され日本では翌2018年3月から発売されている現行6代目のポロがマイナーチェンジを実施した。最新モデルは外観上、新デザインの前後バンパーや左右ヘッドライト間を結ぶLEDストリップ、新造形のテールランプなどで従来型との識別が可能。同一車線内全車速運転支援システム“トラベルアシスト”が設定されるなど、上級モデルで採用が進むアイテムを譲り受ける形で装備のアップデートがなされた点もトピックだ。

ホッテストバージョン『GTI』の新型がまだ上陸していない現段階では、日本仕様の最新ポロが7速DCTとの組み合わせで搭載するパワーユニットは、1L 3気筒のガソリンターボエンジンのみ。最高出力と最大トルク値は従来型と同様だが新たにミラーサイクル燃焼を採用。ターボチャージャーにもガソリンエンジン用としては稀有なバリアブルタービンジオメトリー(VTG)を採用と、ここにも新テクノロジーが取り入れられている。

兄貴分のゴルフより全長が20cmほどコンパクトなこともあり、車両重量も200kgほど軽い1.1トン台。VTGの採用も手伝って、1500rpm付近からでもダウンシフトに頼ることなく速度を回復できるフレキシブルさを実感した。

さらに2000rpm付近からは望外の「活きの良さ」を味わえるほどで、日常のシーンではショートシフトが繰り返されて高回転域までが使われる機会は少なく、結果として3500rpm付近から上で耳に付き始める3気筒ユニットならではのノイズもほとんど気になることのない、必要にして十二分な動力性能を享受することができる。

スタイル、Rラインを試乗したが、ポロ本来の用途と思えるファミリーユースを重視すれば、スポーツサスペンションやより偏平のタイヤの採用で乗り味がやや硬質過ぎる感のある後者よりも、前者のフットワークの方が好印象。こちらでも十分に小気味よく自在なハンドリング感覚を味わわせてくれることになるからだ。(文:河村康彦/写真:井上雅行)