2021年10月10日に行われたF1第16戦トルコGPで、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2位に入り、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が5位に終わったことで、フェルスタッペンが再びポイントリーダーの座を奪回した。フェルスタッペンとしては、ハミルトンがグリッド降格となっていただけに、できるだけ大きな差をつけたかったところ。ホンダ勢が一丸となって戦うことができたトルコGPを振り返ってみよう。

乾き始める路面をにらんで、レースは一時膠着状態に

スタート前の霧雨は落ち着いたものの、雨が完全に止むことはなく、曇り空と低気温によって路面が乾かない状況で、全車がインターミディエイトタイヤを履いてレースはスタート。

繰り上がりポールポジションのバルテリ・ボッタス(メルセデス)が好スタートを決める一方で、フロントロウ2番手のフェルスタッペンは順位をキープして走行。タイヤをいたわりながら首位を走るボッタスを追うが、各ドライバーがドライタイヤで走行できるコンディションが訪れる可能性を考慮したことで、レースは膠着状態となっていく。

その後、路面状況が改善する見込みがなくなると、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)がハミルトンを抑えている間に、フェルスタッペンは36周目にピットに飛び込んでフレッシュなタイヤに交換、ペレスとハミルトンの前でコースに復帰する。

これでハミルトンより前でフィニッシュすることを確定的にするものの、結局、快調に逃げるボッタスに迫ることはできなかった。それでもタイヤを交換せずに走りきろうとしていたハミルトンがピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)の猛追もあってタイヤ交換に踏み切ったことから3位から5位にドロップしたため、再びポイントリーダーの座を奪回することに成功した。

フェルスタッペンはレース後、「なかなか動きのないレースになりましたが、チームとして素晴らしい結果になったと思います。タイヤマネージメントが中心のレースになり、最後まで持たせることを目指しましたが、常にハードにプッシュしたいと思っているので、ドライブしていて楽しいレースにはなりませんでした。今日は最大限の成果を得られたと思いますし、ドライバーズチャンピオンシップで再び首位に立てたのもいいことです。マシンにもう少しペースがあればと思いますが、まだ戦いは続くので、プッシュし続けて、今後のレースでどのくらい競争力を発揮できるか見ていきます」と語っている。

序盤は角田、後半はペレスがハミルトンを抑える

ホンダのパワーユニット勢では、6番手スタートのペレスは1周目に4番手までポジションアップ。後方から迫ってきたハミルトンとサイドバイサイドの争いになるもののしっかりと順位を守って走行。36周目にフレッシュなタイヤに交換して一時ポジションを落とすが、タイヤ交換を遅らせていたシャルル・ルクレール(フェラーリ)をターン12でオーバーテイクして3番手を手に入れた。

アルファタウリ・ホンダのガスリーは、1周目にフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)と接触、この原因を作ったとして5秒のタイムペナルティが科される厳しい展開に。それでも終盤快調なペースで追い上げ、ハミルトンのタイヤ無交換作戦を阻止して6位でフィニッシュした。

角田裕毅は9番グリッドから順調なスタートを見せると、背後に迫るハミルトンを数周にわたって抑え続ける見事なバトルを展開するものの、22周目にターン9でスピンを喫してトップ10圏外へ順位を落とし、結局14位でノーポイントに終わった。

タイヤを供給するピレリは「優勝したボッタスはインターミディエイトタイヤのみを使用したワンストップで、ほとんどのドライバーがこの戦略となりました。ウェットタイヤを必要とするほどの大雨ではなく、変化する幅広いウェット条件でインターミディエイトタイヤが性能を発揮しました。レースの終盤ではスリックタイヤでも走行可能だったと思いますが、なかなか路面状況が改善せず、早めに再度タイヤを交換したドライバーが有利となりました。36周目にヴェッテルがミディアムタイヤを装着しましたが、この時はまだ路面が濡れていて機能せず、わずか1周で再びインターミディエイトタイヤに交換しています」とレースを振り返る。

2021年F1シーズンも、残すはアメリカ大陸と中東での6戦のみ。次戦は2週間後の10月24日、アメリカGPが行われる。時差の関係で、日本では月曜日25日早朝のスタートとなる。

●2021年F1第16戦トルコGP決勝 結果

1位 77 V.ボッタス(メルセデス)58周
2位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+14.584s
3位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)+33.471s
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ) +37.814s
5位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+41.812s
6位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)+44.292s
7位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+47.213s
8位 55 C.サインツ(フェラーリ)+51.526s
9位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)+82.018s
10位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)+1周
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14位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)+1周

●2021年F1ドライバーズランキング(第16戦終了時)

1位 L.ハミルトン(メルセデス)262.5
2位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 256.5
3位 V.ボッタス(メルセデス) 177
4位 L.ノリス(マクラーレン・メル セデス) 145
5位 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)135
6位 C.サインツ(フェラーリ) 116.5
7位 C.ルクレール(フェラーリ) 116
8位 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)95
9位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)74
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14位 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)18

●2021年コンストラクターズランキング(第16戦終了時)

1位 メルセデス 433.5
2位 レッドブル・ホンダ 397.5
3位 マクラーレン・メルセデス 240
4位 フェラーリ 232.5
5位 アルピーヌ・ルノー 104
6位 アルファタウリ・ホンダ 92