いち早く電動化に着手し、BEVの市販も開始したボルボ。C40 リチャージに続くBEV、XC40 リチャージの導入や既存モデルの刷新などに注力している。(Motor Magazine 2022年9月号より)

本格的な電動化に向けて、加速。BEVの急先鋒はC40だ

2030年までに新車販売の1000%をBEVとすることを目標として掲げるボルボは、2021年に全体の約1割に相当する1686台のPHEVを販売した日本において、2025年には新車販売の35%に相当する約900台のBEVを販売する計画だ。

その急先鋒として、初の純BEV専用車として投入されたC40リチャージは「C」の名称が示すとおり、クーペとSUVが融合したスタイリッシュなデザインをまとう。ボルボとして初めて完全レザーフリーインテリアを実現し、リサイクル素材を積極的に採用したのも特徴となっている。

前後にモーターを搭載したAWD車で、78kWのバッテリーを搭載し、航続距離は485km。ドライブすると、ジェントルで扱いやすい一方で、アクセルペダルを踏み込むと300kW超らしい瞬発力を披露するのが印象的だった。フットワークも俊敏で走りに一体感があり、快適でありながらスポーティでもある、実にオールラウンドな仕上がりを誇る。

PHEV系のパワートレーンを一新。価格も見直し

既存モデルも大きな進化をとげ、短いスパンで多くの小変更があったのだが、整理してお伝えすると、まず年初に60シリーズと90シリーズのPHEV5車種のパワートレーンが一新された。

エンジン、モーター、バッテリーのすべてを一新。駆動用のリチウムイオンバッテリーの容量を従来の約60%増となる18.8kWhとし、EVモード時の航続距離が大幅に伸長。ピュアモードでのEV航続距離は最長で従来のほぼ2倍となる約70〜90kmを実現した。

2L直4ターボエンジンは、効率とドライバビリティの改善を目的にスーパーチャージャーを廃止し、組み合わされるCISG(クランク インテグレーテッド スターター ジェネレーター)の出力増により性能を向上させた。

加えて、リアに搭載した駆動用モーターの出力を従来比で約65%増となる107kWhに高めたことで、EV走行時のより俊敏でパワフルな走りと優れた回生ブレーキ性能を実現している。システム出力はT6が350ps、T8が462psとなり、この機にXC60は新たにT6パワートレーンを採用するとともに、より買い求めやすい価格を実現した。

さらに、7月にはXC40のマイナーチェンジを含めラインナップを一新。全モデルにおいて「アルティメット」と「プラス」という2つの新グレードを基本とする新しいモデル体系とされたほか、2021年秋のXC60を皮切りとする搭載の新インフォテインメントシステムを全車に拡大し、PHEVにワンペダルドライブ機能を採用するなどした。

導入以来、日本における最量販モデルのXC40については、純BEVの導入にともないPHEVを廃止。パワートレーンは、48Vハイブリッドを採用する前輪駆動のB3とAWDのB4および純BEVのシングルモーター仕様とツインモーター仕様という計4種類のラインナップとなった。(文:岡本幸一郎/写真:永元秀和、ボルボ)

●ボルボ C40 リチャージ主要諸元

全長×全幅×全高:4440×1875×1595mm
ホイールベース:2700mm
原動機種類:モーター×1基/モーター×2基
最高出力:170kW(231ps)/4919ー11000rpm〈1モーター〉
300kW(408ps)/4350−13900rpm〈2モーター〉
最大トルク:330Nm(33.6kgm)/0ー4919rpm〈1モーター〉
660Nm(67.3kgm)/0ー4350rpm〈2モーター〉
駆動方式: FWD/4WD
一充電走行距離:434〜437km(WLTCモード)

●ボルボ XC40 リチャージ主要諸元

全長×全幅×全高:4440×1875×1655mm
ホイールベース:2700mm
原動機種類:モーター×1基/モーター×2基
最高出力:170kW(231ps)/4919ー11000rpm〈1モーター〉
300kW(408ps)/4350ー13900rpm〈2モーター〉
最大トルク:330Nm(33.6kgm)/0ー4919rpm〈1モーター〉
660Nm(67.3kgm)/0ー4350rpm〈2モーター〉
駆動方式:FWD/4WD