2021年10月13日(現地時間)、レクサスはサウジアラビアとアラブ首長国連邦で、フルモデルチェンジしたフラッグシップSUV「LX」を世界初公開し、オンラインでも映像を公開した。日本での発売は、2022年初頭を予定している。(ここで掲載している画像は、すべてプロトタイプです)

300系ランドクルーザーをベースに、上質さを磨き上げた唯一無二のSUV

LXは、レクサスのフラッグシップSUVだ。初代は1996年に北米で発売され、今回の新型で4代目にあたる。日本では2007年に発表された従来型の3代目が2015年にマイナーチェンジされたときから販売されている。2021年8月末時点で、世界の約50カ国で累計約50万台を販売している。

新型LXは歴代モデルと同様にランドクルーザーとプラットフォームを共有している。今回の新型も、[2021年夏に日本で発売されて人気を博している300系ランドクルーザー]と同様、伝統のボディオンフレーム構造を維持しながら、新GA-Fプラットフォームの採用や約200kgの軽量化、デジタル開発による高剛性ボディの実現などを通じ、クルマの素性を刷新している。

新型LXの特徴をまとめていくと、以下の6点が挙げられる。

●<1>上質な走りへの進化を実現した素性の刷新

前述のように、GA-Fプラットフォームをレクサス車では初採用。慣性諸元を追求し、質量の大きなエンジンユニットをエンジンルームのより後方に配置することで、車両の前後重心位置を最適化している。エンジンについて後述するが、V6ツインターボへのダウンサイジング化や新AHC(アダプティブ ハイトコントロール サスペンション)の軽量化に加え、ルーフ素材を軽量のアルミニウムへ置換するなど、徹底した低重心化と約200kgの軽量化を達成している。

●<2>レクサス ドライビング シグネチャーを追求したオンロード走行性能

エンジンは従来型の5.7L V8から新開発の3.5L V6ツインターボへ換装。これは300系ランドクルーザーのものと同じで、最高出力415ps/最大トルク650Nmというスペックも変わらない。だが、現段階ではランドクルーザーには搭載される3.3L V6ディーゼルエンジンは設定されていない。

パワーステアリングは従来の油圧式からモーター+減速機を用いた電動パワーステアリング(EPS)を新採用。また、ボディへの構造用接着剤の採用などにより、ステアリング操作やアクセル操作に対する素直な応答性を実現している。

●<3>磨き上げられたオフロード走行性能

悪路走破性と上質な居住空間を実現するため、2850mmのホイールベースは初代から継承しており、対地障害角(アプローチアングル/デパーチャーアングル/ランプブレークアングル)は従来型と同等としている。また、6つのモードから選択できるマルチテレインセレクトや極低速走行が可能なクロールコントロールの進化に加え、デュアルディスプレイはマルチテレインモニターになるなど、オフロードでの運転を支えるさまざまな最新技術を導入している。

●<4>多様なニーズに応える新たなグレードラインアップ

新型LXには、標準モデルの他に「エグゼクティブ」と「オフロード」が設定される。標準モデルは3列7人乗りだが、エグゼクティブは2列4人乗りとし、セパレートされたリアシートは最大48度までリクライニングが可能で、専用のコンソールなども備え、あらゆる路面において最上級の快適性を提供するモデルだ。

オフロードは国内専用モデルで、力強い走破性を感じさせるデザインと前後デフロックを備え、レクサスの新たなオフロードイメージを提案する。

●<5>レクサスの次世代デザイン言語に沿ったプロポーション

新型LXは、[2021年10月7日に発表されたばかりの新型NX]に続く、次世代レクサスの第2弾モデルだ。その佇まいは、フラッグシップSUVにふさわしい、力強さと圧倒的な存在感に洗練さを兼ね備えたものだ。

次世代レクサスのデザインランゲージを追求した新しいスピンドルグリルは、7組のフローティングバーで立体的に構成され、メッキフレームがないことによるボディとの一体感を際立たせ、塊感を表現すると同時に冷却機能や整流効率といった機能を両立させている。

インテリアでは、クルマとの対話を生み出す新たなコクピット思想「タズナ コンセプト」に基づいた表示類やスイッチ類などを配置。悪路でもドライバーが少ない姿勢変化でクルマを意のままに操ることのできるコクピット空間を実現している

●<6>人間中心の考え方に基づいた先進安全技術と利便性の向上

300系ランドクルーザーで初採用された、指紋認証式のプッシュスタートスイッチをレクサス車で初採用し、盗難リスクの低減を図っている。

インフォテインメントでは、直感的な使いやすさを追求した最新のマルチメディアシステムを開発。各種メニューの選択スイッチを運転席側に常時アイコンで表示して優れたアクセス性を実現するなど、使いやすさにこだわっている。また、音声認識機能も採用している。

先進の予防安全技術「レクサス セーフティシステム+」はプリクラッシュセーフティの対応領域を拡大したり、レーントレーシングアシストやレーダークルーズコントロールも機能を拡充して、ドライバーの安全・安心な運転に寄与している。

現段階では、新型LXの外寸やパワースペック、装備などの詳細は発表されていない。前述のように、日本仕様の発売は2022年初頭が予定されている。

世界的なSUVブームは今もなお続いており、多くのプレミアムブランドの輸入車メーカーもSUVを市場に投入している。日本を代表するプレミアムブランドのレクサスが送り出すLXが、これらのライバルと鎬を削り合うことになるのは、間違いないだろう。