ハイウエイ ドライブの楽しみのひとつといえば、SA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)での食事やおみやげ。今回は、東名高速・日本坂PA(上り)のグルメを紹介しよう。

海の幸だけでなく、街の味も用意されている

駿河湾ぎりぎりまで山がせり出しているのが、静岡市と焼津市の境界。その難所を越えるのが日本坂峠で、その下をくぐるのが日本坂トンネルとなります。その焼津側にあるのが日本坂PA(上り)。焼津市といえば、静岡でもきっての良港のある町。ですから、マグロにカツオ、桜エビにシラスなど、海の幸がたっぷり楽しめます。

もちろん日本坂PA(上り)では、そんな海の幸が味わえますが、それだけではないおいしさも用意されているんです。

焼津らしい海の幸を集めた「焼津定食(ミニそば付き)」

静岡の海の幸を楽しみたいという方におすすめしたいのが、フードコートの「食い処 花沢亭」が提供する「焼津定食(ミニそば付き)」(980円)です。地元で獲れた自慢のしらす丼と、静岡名物の黒はんぺんのフライ、そしてアジのフライ、さらにミニそばまでセットされた、満腹間違いなしのメニュー。

さっそく、しらす丼をいただけば、ふっくらとした、しらすのおいしさに思わず声が出そうになります。醤油ではなく、梅のペーストとの相性もばっちり。ご飯が足りなくなるほど、ガツガツと食が進みます。

そして、黒はんぺんのフライは魚の旨味が濃く、静岡おでんでの黒はんぺんとは違ったおいしさ。これもご飯を食べるスピードを、さらに加速させてしまいます。さらに、アジフライは普通のアジフライなのですが、東京で食べるものとは違って、より厚みがあって、ほっこり。やはり魚の本場で食べると、味の方もワンランク上になるのでしょう。

最後にミニそばですが、つゆにカツオ出汁が効いてひと味違います。さすが全国有数のカツオの水揚げを誇る焼津といったところ。まさに、焼津の味を集めた定食でした。なお、アレルギーなどでそばが苦手な人のために、ミニそばはミニうどんにもできます。

リニューアルで登場した街の味

魚で有名な焼津にある日本坂PA(上り)ですが、2022年1月にリニューアルを行い、新店舗が登場しました。それが「100時間カレー」です。なんと、こちらはカレーの街である東京・神田で開催される「神田カレーグランプリ」で、2014年と2016年の二度にわたって優勝したというお店。つまり、街の味ですね。お店の名前にもあるように、たっぷりの野菜や果物、お肉を煮込んで、100時間もかけてカレールーを作っているのが特徴です。

お魚の街・焼津でも、たまには街の味もいただきたいと思うのは当然のこと。リニューアル後にオープンした「100時間カレー」は、日本坂PA(上り)でも大人気になっているとか。

そんな日本坂PA(上り)の「100時間カレー」で看板メニューとなるのが「とろとろ卵のオムカツカレー」(1090円)です。バターライスの上に、オムレツのようなとろとろの卵と大きなチキンカツを載せ、100時間かけて作ったカレールーがかかっています。これはつまり、親子丼のカレー版ともいえますね。

まずは、味の基本となるカレールーから。ドロドロとしたルーには、具材を見つけ出すことはできません。すっかり溶けてしまっているようです。ペロリと味を確かめると、辛さは相当にマイルド。そのかわり、具材の旨味、甘み、コク、苦みを強く感じることができます。辛いのが好きな方は、別に用意された「ジャワの素」という辛味をプラスするようです。これも味見してみましたが、かなり酸っぱくて辛い。まずは、少しずつ味を確かめながら加えていくことをお勧めします。

とはいえ、旨味を凝縮したカレールー、とろとろ卵の甘みのコンビネーションが生み出す味の深みは、さすがグランプリ!と絶賛すべきおいしさ。サクサクのチキンカツのあっさりした味わいとバターライスのプレーンさが、カレールーのおいしさを引き立たせています。これはリピーターが増えているのも納得。東京のカレー激戦区を勝ち抜いた確かな味といえるでしょう。

焼津の海の味と、カレーという街の味。そのふたつが味わえるのが日本坂PA(上り)。何度でも味わいたいグルメではないでしょうか。(文と写真:鈴木ケンイチ)

●営業時間
「食い処 花沢亭」:7時半〜20時
「100時間カレー」:7時〜20時
※コロナ禍の影響により、営業時間が変更になる場合があります。