2021年3月26日、いよいよF1グランプリが開幕する。開幕戦の舞台はバーレーン。新型コロナウイルスがグランプリにどのような影響を及ぼすか不透明のまま、23戦におよぶ長いシーズンが始まろうとしている。果たしてどんな1年になるのだろうか。

角田裕毅とホンダがF1グランプリを変える!?

2021年のF1シーズンは見どころ満載だ。中でも最大の注目はアルファタウリ・ホンダから参戦する角田裕毅だろう。FIA-F3、FIA-F2をわずか2年でクリアして20歳でF1にステップアップする天才ドライバーは、日本ばかりではなく世界中から注目される中でデビューを果たす。レッドブルが惚れ込んだ才能は、これまでの常識では測り知れないものかもしれない。

2021年シーズンをもって、ホンダがF1活動を一時休止するのも今年の大きなポイント。2020年にチャンピオン候補と言われながらタイトルを逃したレッドブル・ホンダ、マックス・フェルスタッペンにとって、「ホンダのラストイヤー」に賭ける思いは強いことだろう。レッドブル・ホンダがアレキサンダー・アルボンにかわってセルジオ・ペレスを起用したのも、その表れと見ることもできる。これまで育成ドライバーを起用してきたが、その通例を破って「勝てるベテランドライバー」をチームに迎えたのは、並々ならぬ意欲と見てとれる。テストでも好調ぶりを披露、大いに期待できそうだ。

そのレッドブル・ホンダに対して、強敵として立ちはだかるのが王者メルセデスAMG。開幕前テストでは調整遅れが見られたが、これはいつものこと、7連覇中の王者がそう簡単につまづくとは思えず、開幕戦にきちんと合わせてくるだろう。

メルセデスAMGでは、とくにルイス・ハミルトンの話題が尽きない。「新型コロナウイルス感染の後遺症に悩まされている」、「今季限りでF1引退か」などさまざまだが、2021年も主役のひとりとなるのは間違いなく、8度目のドライバーチャンピオン、100勝、100ポールポジションなど、前人未到の記録もあっさりと実現してしまうかもしれない。(現在、チャンピオン7回、95勝、98ポールポジション)

その一方で、第三勢力の台頭にも注意が必要だ。今シーズンは大きなレギュレーション変更はないが、F1マシンは常に進化しており、勢力図が乗り換えられる可能性も十分にある。少なくとも2020年不振にあえいだフェラーリの復活は間違いないだろう。

2021年は例年になく活発なドライバー移籍が行われたシーズンでもある。レッドブル・ホンダに移籍したペレスをはじめ、フェラーリにカルロス・サインツ、マクラーレンにダニエル・リカルドが乗る。また、61年ぶりにF1に復帰するアストン・マーティンにセバスチャン・ヴェッテル、ルノーからリブランドして登場するアルピーヌにはフェルナンド・アロンソが加入するのも楽しみだ。

そんなベテランドライバーの移籍の一方で、注目されるのがハースだ。ミック・シューマッハーとニキータ・マゼピンのふたりの新人同士による戦いは激しくなりそうだ。ミハエルの息子として歓迎されるミック・シューマッハーと、荒っぽいドライバーと父親から支援がなにかと取り沙汰されているニキータ・マゼピンは、まるで対照的な存在。F2でも鎬を削ったふたりが、同じマシンで比較されるとなれば、激しい戦いとなるのは必然だろう。うまくはまるか、事件が起きるか、どちらかだ。

シーズンをとおして見ると、まだレースそのものにも不透明なところも多い。今シーズンは過去最多となる23戦が組まれているが、新型コロナウイルス禍にあって本当に23戦開催できるのか、予選レースを行う案や2デーフォーマットが途中で試される可能性もある。

どのチームも開幕ダッシュを決めて、不測の事態に備えながら優位にシーズンをリードしたいと考えているはずだ。

2021年F1チーム体制

メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
マシン:メルセデスAMG・F1 W12E
エンジン:メルセデスM12E
ドライバー:ルイス・ハミルトン/バルテリ・ボッタス

レッドブル・レーシング・ホンダ
マシン:レッドブルRB16B
エンジン:ホンダRA621H
ドライバー:マックス・フェルスタッペン/セルジオ・ペレス

マクラーレンF1チーム
マシン:マクラーレンMCL35M
エンジン:メルセデスM12E
ドライバー:ダニエル・リカルド/ランド・ノリス

アストンマーティン・コグニザント・F1チーム
マシン:アストンマーティンAMR21
エンジン:メルセデスM12E
ドライバー :セバスチャン・ヴェッテル/ランス・ストロール

アルピーヌF1チーム
マシン:アルピーヌA521
エンジン:ルノーE-TECH20B
ドライバー :フェルナンド・アロンソ/エステバン・オコン

スクーデリア・フェラーリ・ミッション・ウィノウ
マシン:フェラーリSF21
エンジン:フェラーリ065/6
ドライバー:シャルル・ルクレール/カルロス・サインツ

スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ
マシン:アルファタウリAT02
エンジン:ホンダRA621H
ドライバー :角田裕毅/ピエール・ガスリー

アルファロメオ・レーシング・オーレイン
マシン:アルファロメオC41
エンジン:フェラーリ065/6
ドライバー :キミ・ライコネン/アントニオ・ジョビナッツィ

ウラルカリ・ハースF1チーム
マシン:ハースVF-21
エンジン:フェラーリ065/6
ドライバー:ミック・シューマッハー/ニキータ・マゼピン

ウィリアムズ・レーシング
マシン:ウィリアムズFW43B
エンジン:メルセデスM12E
ドライバー:ジョージ・ラッセル/ニコラス・ラティフィ

●2021年シーズン F1スケジュール

第1戦(3月28日)バーレーンGP/サヒール
第2戦(4月18日)エミリア・ロマーニャGP/イモラ
第3戦(5月2日)ポルトガルGP/ポルティマオ
第4戦(5月9日)スペインGP/バルセロナ
第5戦(5月23日)モナコGP/モンテカルロ
第6戦(6月6日)アゼルバイジャンGP/バクー
第7戦(6月13日)カナダGP/モントリオール
第8戦(6月27日)フランスGP/ル・カステレ
第9戦(7月4日)オーストリアGP/シュピールベルク
第10戦(7月18日)イギリスGP/シルバーストーン
第11戦(8月1日)ハンガリーGP/ブダペスト
第12戦(8月29日)ベルギーGP/スパ・フランコルシャン
第13戦(9月5日)オランダGP/ザントフォールト
第14戦(9月12日イタリアGP/モンツァ
第15戦(9月26日)ロシアGP/ソチ
第16戦(10月3日)シンガポールGP/シンガポール
第17戦(10月10日)日本GP/鈴鹿
第18戦(10月24日)アメリカGP/オースティン
第19戦(10月31日)メキシコGP/メキシコシティ
第20戦(11月7日)ブラジルGP/サンパウロ
第21戦(11月21日)オーストラリアGP/メルボルン
第22戦(12月5日)サウジアラビアGP/ジッダ
第23戦(12月12日)アブダビGP/ヤス・マリーナ