アウディのBEV(電気自動車)、eトロンシリーズにRS eトロンGTとeトロンGTという2モデルが加わった。コンセプトモデルの時点ですでに魅力的だったデザインはそのままに、最新のアウディの技術の粋が集められたモデルとなっている。(Motor Magazine2021年4月号より)

アウディBEVのニューフェースは2021年中に国内販売の見通し

アウディにとって2シリーズ目となるBEV、RS eトロンGT/eトロンGT(以下eトロンGT)が世界初公開された。

デザインコンセプトは2018年のロサンゼルスショーで発表済みだが、2台を見比べると驚くほどよく似ている。これについて、チーフデザイナーのマーク・リヒテ氏は次のように語った。

「eトロンGTコンセプトの発表に先立ち、量産モデルをそのままショーカーとして用いることを決めました。量産モデルと異っているのは、照明付きのエンブレムをフロントエンドに設けたのと、ドアハンドルのデザインを変えた2点だけです。それほどeトロンGTは私たちにとって魅力的なデザインだったのです」

プロポーションは、A7スポーツバックとよく似ているが、eトロンGTではリアフェンダーのキャラクターラインをそのままリアエンドまで伸ばして左右をつなげる造形とされたほか、キャラクターラインのエッジはやや丸みを帯び、ボディパネルの抑揚で美しさを表現する手法が採り入れられている。

周知のとおりeトロンGTのハードウェアはポルシェタイカンと共通する部分が多く、ドライブトレーンは前後車軸を永久磁石シンクロナスモーターで駆動する4WDで、バッテリー容量は93kWh。日本では充電出力150kWの新型チャデモ充電器が利用できる点も、タイカンに準じている。

ただし、パフォーマンスは全般的にタイカンの方が上で、トップグレードのタイカン ターボSとRS eトロンGTを比較すると、最高出力はタイカンの625psに対してeトロンGTは598ps。0→100km/h加速もタイカンの2.8秒に対してeトロンGTは3.3秒となる。

それだけに航続距離はeトロンGTが有利で、タイカンを13〜21%上回る487km(WLTP)と発表されている。つまり、スポーツカーであるタイカンに対して、eトロンGTは、よりグランツーリスモ的と言えるだろう。

eトロンGTは前述のRS eトロンGTとeトロンGTクワトロの2グレード構成。順調にいけば2021年中にも、国内で発売される見通しだ。(文:大谷達也/写真:アウディAG)