2022年6月17日、スズキは軽乗用車のアルトラパンを一部仕様変更。あわせて、メッキパーツを多用した新バージョンの「アルトラパン LC」をラインナップに追加設定した。

1960年代のフロンテLC10型をオマージュした、アルトラパン LC

アルトラパンは、スズキのハッチバックタイプ軽乗用車だ。アルトの派生モデルとして2002年に初登場し、現行型は2015年に発売された3代目にあたる。ラパンという車名は、フランス語でウサギのことで、内外装のあちこちにウサギのモチーフが入れられるなど、初代から女性ユーザーを意識して開発されている。ユーザー層のおよそ9割が女性で、しかも、そのうち3割が20代以下だという。

今回の一部仕様変更では、安全性や使い勝手の機能性向上を図られた。従来ブレーキサポートの検知機能は「カメラ+レーダー」によるものだったが、今回の改良で夜間の歩行者も検知できるデュアルカメラ式に変更、全車に標準装備とした。

また、360度プレミアムUV&IRカットガラスは従来フロントガラスの1枚だけだったが、フロントのサイドガラス2枚を追加(Xグレード)して日焼け対策を強化するなどユーザー層を意識した改良を施されている。

このほかにも、USB電源ソケット(タイプA/タイプC)を全車に標準装備、Xグレードにメッキフロントグリルや「ナノイー X」搭載フルオートエアコンを、LとXにLEDヘッドランプを採用するなど、装備の充実も図っている。7インチのディスプレイオーディオをオプション設定、バックアイカメラ映像の表示や様々な車両情報の確認できるようにしたことも見逃せない。

ボディカラーは、新色の「トラッドカーキメタリック」と「テラコッタピンクメタリック」を設定したほか、2トーンルーフ仕様車(Xに設定)のルーフ色に「ソフトベージュ」を採用。インテリアには、Xのシート表皮に「ライトブラウン」と「ライトグリーン」を用意した。

新バージョンの「アルトラパン LC」は、1967年に発表されたLC10型フロンテをオマージュしたバージョンだ。アルトラパンのLとXをベースに専用のメッキ調パーツ、フロントグリルガーニッシュやヘッドランプガーニッシュ、バックドアガーニッシュなどを採用して、どこか懐かしさを感じるエクステリアデザインとしている。また2トーンルーフ仕様車(LC Xに設定)のルーフ色に「ソフトベージュ」に加え、専用の「アーバンブラウン」も設定した。

一方のインテリアはブラウンを基調としている。チェック模様のファブリックとレザー調生地を組み合わせたシート表皮や、専用色の本革巻ステアリングホイールなどを採用し、落ち着きのある空間としている。内外装のイメージを一新して、ユーザー層の拡大を目指そうという意図も感じられる。

アルトラパン/アルトラパン LCは全グレードとも、パワーユニットは0.66L 直3 DOHC(吸排気VVT付き)にエネチャージを組み合わせ、トランスミッションはCVTのみ。駆動方式は、全グレードで2WD(FF)と4WDを設定している。

実はこのパワートレーンにも改良を加えられており、燃費はWLTCモードで従来より1.0〜1.2km/L改善している。FF車で26.2km/L、4WD車で24.6km/Lとなるが、これはCVTをアイシン製に変更・軽量化したこと、エンジンの吸気系を変更したことなどによるものだという。

なお、アルトラパン/アルトラパン LCとも、経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「サポカーS ワイド」、国土交通省による「衝突被害軽減ブレーキ(AEBS2)認定車」、「ペダル踏み間違い急発進抑制装置(PMPD)認定車」に該当する。

車両価格は、アルトラパンがG(2WD)の125万1800円〜X(4WD)の159万7200円。アルトラパン LCがL(2WD)の140万9100円〜X(4WD)の164万6700円となっている。