2021年夏に発表された日本仕様の11代目新型シビックについて、その段階で「2022年にハイブリッド車のe:HEVとホットモデルのタイプRを発売する」とアナウンスされた。そこで、過去のシビック ハイブリッドをふり返りながら、新しいシビック ハイブリッドを予測してみたい。

ホンダのハイブリッド車は「インサイト」からはじまった

世界初の量産ハイブリッド車、トヨタ プリウスの登場から約2年後となる1999年にホンダ初のハイブリッド車「インサイト」が発表された。いかにも空力性能の良さそうな2ドアクーペのボディスタイルに、アルミニウムや樹脂も用いられていた。1L 直3エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムは、「ホンダIMA(インテグレーテッド モーター アシスト)システム」と名付けられ、走行中にエンジンが必ず作動している点でトヨタのハイブリッドシステムとは異なっていた。

とはいえ、システム的にはパラレル型ハイブリッドシステムとなる。駆動方式はFFのみだがトランスミッションはCVTと5速MTが設定され、当時の量産ガソリン車として世界最高の10・15モード燃費35.0km/Lを達成していた。

ホンダ独自のシステムや独特なデザインから注目を集めたが、「より人や荷物を積めるクルマにハイブリッドを」という要望もあって2001年に登場したのが、7代目シビックに追加設定された「シビック ハイブリッド」だ。ボディはハッチバックではなく、セダンのフェリオをベースにしていた。

IMAの基本的なシステムはインサイトと共通だが、エンジンの排気量を1.3Lに拡大(直4)された。駆動方式はFFのみで、トランスミッションはCVTと輸出仕様として5速MTも設定されていた。10・15モード燃費は29.5km/Lと発表されている。

2005年に発表された8代目シビックの日本仕様は4ドアセダンのみ。ハイブリッドは発表時から設定され、システムは基本的に先代のものをキャリーオーバーしていたが、バッテリーやパワートレーンの性能は向上していた。1.3Lエンジンは3ステージ i-VTECも採用し、JC08モード燃費は23.2〜25.8km/Lだった。

なお、9代目シビックの海外仕様にハイブリッドが設定されていたが、日本仕様の9代目シビックはイギリスで生産された「タイプR」のみの販売となったため、ハイブリッドは販売されていない。

新型シビック ハイブリッドは「e:HEV」を採用

さて、2022年に発売が予定されている新型シビック ハイブリッドは、最新のホンダ ハイブリッドシステム「e:HEV(イーエイチイーブイ)」が採用される。というところまでは発表されているのだが、実はこれ以上の情報を公表されていない。

だが、ホンダの他モデルやパワートレーンのラインナップを鑑みると、おそらくは2021年にフルモデルチェンジされて人気継続中のSUV、[ヴェゼル]のハイブリッドシステムと基本的に同じと思われる。このシステムは、2022年春に発売予定の[新型ステップワゴン]にも搭載される予定だ。

ヴェゼルのe:HEVは、2モーターのハイブリッドシステムだ。1.5L 直4エンジンに発電用モーターと駆動用モーターを組み合わせ、通常はエンジンで発電してモーターで駆動(バッテリー容量が十分にあるとエンジンを停止)するが、高速クルーズでは逆にモーターは停止してエンジンを直結して走行する。いわば、パラレル型とシリーズ型のイイトコ取りをしたハイブリッドシステムだ。

トランスミッションは電気式無段変速機で、ヴェゼルの駆動方式はFFと4WDが設定されるが、シビックではどうなるか。現在販売されているVTECターボ車はFFのみだが、生活四駆を必要としている地域に向けて4WDも設定するのか、なかなか微妙なところだろう。

発売時期は、半導体など部品供給の問題もあるが、2022年1月に内外装のデザインなどが公表された新型ステップワゴンの正式発表後、2022年の夏ごろまでにはと噂されている。新型シビックは気になっているけれど、ハイブリッド車を見てから・・・と考えている人は、もうしばらくお待ちください。(文:Webモーターマガジン編集部 篠原政明)