2021年9月7日、BMWジャパンは東京・お台場の「BMWグループ 東京ベイ」において、日本のメディアにSAV電気自動車「iX(アイエックス)」を初公開し、あわせてBMWグループの2030年に向けてのサステイナビリティに関するプレゼンテーションも発表された。

2030年には世界で販売するBMWの半分がEVになる!

BMWがi3、i8に続く第3弾の「i」モデルとして日本に導入するのは、SUVタイプのBEV(バッテリー電気自動車)「iX」だ。すでに、[2021年6月から初期生産モデルの「ローンチエディション」はBMWオンラインストアで受注を開始]しており、納車開始は2021年の秋以降を予定している。

今回お披露目されたのは、カタログモデルとなる「iX xDrive40」の日本仕様。ただし、インターフェースやソフトウエアなどは、まだ完全なものではないようだ。正式な発表は2021年秋の予定だが、モーターの最高出力は240kW(326ps)、最大トルクは630Nm。76.6kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載して、航続可能距離は327〜425kmというスペックはすでに公表されている。欧州仕様の数値だが、外寸は全長4953×全幅1967×全高1695mm、ホイールベースは3000mm。車両重量は2380kg。

ちなみに、欧州仕様のiXではBMW i の特徴であるブルーを基調としたアクセントがボディの要所に配されているのだが、日本仕様では「EVっぽくないほうがいい」というユーザーの声を反映して、このアクセントは廃されている。このあたりは、日本のマーケットを重視している表れといえるだろう。

さて、1972年のミュンヘン五輪でマラソン伴走車用にEVを開発して以来、長年サステイナビリティを念頭に動いてきたBMW。2030年までには、CO2排出量を2億トン削減することを目標にしている。この量は、現在のミュンヘン市が排出するCO2の20年分にあたるものだ。

そのためには、2030年に排出するCO2の量を、車両使用時で2019年の排出量に対して40%削減、製造工程で同じく80%削減、そしてサプライチェーンでは同じく20%削減を目指す。

2013年にi3とi8を発表してから電動化を本格的に進めているBMWだが、2023年には各シリーズの90%に電気自動車を提供し、2025年末までには200万台のBEVを提供、そして2030年にはすべてのシリーズに電気自動車を提供し、全世界の販売台数において電気自動車が50%を占めることを目指している。

日本においても、今回お披露目されたiXに続いてミドルセダンBEVの「i4」も2022年には導入が予定されている。これに続いてiX3、そしてX1、5シリーズ、7シリーズ、MINI クロスオーバーのBEVなどが控えている。日本で人気の高いMINIは、2030年代前半には電気自動車のブランドになるという。

製造工程やサプライチェーンにおいては、ドバイの工場では太陽光発電でアルミニウムを精製したり、南アフリカの工場では31%の電気を牛の糞から発電したものでまかなうなど、CO2排出量の削減を図っている。

日本で初めて100%現地法人のインポーターとして誕生したBMWジャパンは、2021年9月に創業40周年を迎える。同社では電気自動車のさらなる普及のために、全国160カ所以上の新車販売拠点に急速充電器の設置を進め、2021年末までには70%の設置が終わる予定だ。

BMWグループは、サステイナビリティな活動を取り組むのではなく、BMWをサステイナブルする、つまりBMW自身を持続発展させていく。同社の取り組み、そして続々と登場予定の電気自動車に期待したい。