2023年9月8日金曜日、WEC(FIA世界耐久選手権)第6戦「富士6時間」が静岡県の富士スピードウェイで始まる。モンツァ6時間レースから2カ月、2023年WECシリーズはこのレースを含めて残すところ2戦。ここまでトヨタが5戦4勝とリードしているが、マニュファクチャラー部門、ドライバー部門ともまだ予断を許さない状況で、フェラーリ、キャデラック、ポルシェ、プジョーも2カ月のインターバルでアップデートされていると思われ、ハイパーカー同士の激しい戦いが予想される。
ランキング首位のトヨタと、それを追うフェラーリの戦いとなるか
前戦モンツァ6時間ではトヨタ7号車が優勝し、トヨタはチームとして今季4勝目をあげてマニュファクチャラーズランキング首位をキープ。2位フェラーリとの差を26ポイントで、まだ安全圏とは言えない状況だが、富士ラウンドを終えた時点でその差を39ポイントまで広げることができれば、最終戦を待たずしてトヨタのタイトル獲得が確定する。
一方ドライバーズランキングは混戦模様。首位のトヨタ8号車がモンツァで6位に終わったことで上位6台がタイトル獲得の可能性を残す状況で、チャンピオン争いは最終戦までもつれそうだ。
●【参考】2023年WEC世界耐久選手権第5戦モンツァ6時間 決勝
1位 7 トヨタGR010ハイブリッド(コンウェイ/小林可夢偉/ロペス)200周
2位 50 フェラーリ499P(フォコ/モリーナ/ニールセン) +16.520s
3位 93 プジョー9XB(レスタ/イェンセン/ベルニュ)+78.179s
4位 5 ポルシェ963(キャメロン/クリステンセン/マコヴィッキィ)+1周
5位 51 フェラーリ499P(グイディ/カラド/ジョビナッツィ) +1周
6位 8 トヨタGR010ハイブリッド(ブエミ/ハートレー/平川亮) +1周
●2023年WEC世界耐久選手権マニュファクチャラーズランキング(第5戦終了時)
1位 トヨタ 152
2位 フェラーリ 126
3位 キャデラック 72
4位 ポルシェ 66
5位 プジョー 50
●2023年WEC世界耐久選手権ドライバーズランキング(第5戦終了時)
1位 ブエミ/ハートレー/平川亮(トヨタ) 115
2位 コンウェイ/小林可夢偉/ロペス(トヨタ)92
2位 グイディ/カラド/ジョビナッツィ(フェラーリ)92
4位 フォコ/モリーナ/ニールセン(フェラーリ) 85
5位バンバー/リン/ウエストブルック(キャデラック)71
富士スピードウェイをホームコースとするトヨタが有利か
こうした中で迎えるWEC富士ラウンド。開催される富士スピードウェイはトヨタのホームコースであり、現行WEC戦で9戦中8勝とトヨタが得意としている高速コースで、やはり優勝争いはトヨタを中心に繰り広げられるだろう。
1周4.563kmの富士スピードウェイは、1.5kmにわたる長いメインストレートとタイトな最終セクションを持つことで世界的にも知られており、フェラーリ、ポルシェ、プジョー、キャデラックといったハイパーカーの強豪がこのコースをどう攻略するかがポイントとなる。
WEC富士6時間は9月8日の2回の90分間の練習走行でスタート。9月9日(土)の午前中に1時間の最後の練習走行を経て、スターティンググリッドを決定する予選を実施。決勝レースは、9月10日(日)午前11時にスタートが切られる。
●2023年WEC第6戦富士6時間 ハイパーカークラス エントリー
2 キャデラックVシリーズ・チップガナッシ
4 ヴァンウォール・バンダーベル680
5 ポルシェ963・ペンスキーモータースポーツ
6 ポルシェ963・ペンスキーモータースポーツ
7 トヨタGR010ハイブリッド
8 トヨタGR010ハイブリッド
38 ポルシェ963・ハーツチームイオタ
50 フェラーリ499P51 フェラーリ499P
93 プジョー9X8
94 プジョー9X8
99 ポルシェ963・プロトンコンペティション
●■2023年WEC第6戦富士6時間耐久レース スケジュール
公式練習1回目:9月8日11時〜12時30分
公式練習2回目:9月8日15時30分〜17時
公式練習3回目:9月9日10時20分〜11時20分
LMGTE Am予選:9月9日14時40分〜14時55分
LMP2予選:9月9日15時5分〜15時20
ハイパーカー予選:9月9日15時30分〜15時45分
決勝 :9月10日11時〜17時