2022年5月20日、三菱自動車工業(以下、三菱)は軽自動車のBEV(バッテリー電気自動車)「eKクロスEV」を発表。本年夏から全国の系列販売会社および楽天市場店で販売を開始する。

eKクロス シリーズに新たに設定されたEVモデル

2019年3月に発売された三菱のクロスオーバータイプ 軽自動車「eKクロス」シリーズに新たに設定されたのが、バッテリー電気自動車の「eKクロスEV」だ。

パワートレーンは、新開発された総電力量20kWhのリチウムイオンバッテリーに、最高出力47kW/最大トルク195Nmを発生する電気モーターを組み合わせたもので、前輪を駆動する。一満充電での走行距離は180km(WLTCモード)と日常使いに十分な数値を実現している。軽自動車やコンパクトカーユーザーの約8割は1日あたりの走行距離が50km以下(三菱調べ)なので、大半のユーザーは2日間以上充電せずに走行できる想定だ。

充電ポートは普通充電(AC200V/145A)と急速充電(CHAdeMO)の2つを備え、普通充電は約8時間で満充電、急速充電は約40分で80%の充電が完了する。駆動用バッテリーにはエアコン冷媒を用いた冷却システムを採用し、高速走行と急速充電を繰り返しても高い充電量を維持することができる。

モーターはガソリンターボの約2倍となる最大トルクを発生、モーターの制振性能も向上させてEVの魅力である滑らかで力強い走りを実現している。街中ではキビキビと思い通りに走り、高速道路では余裕を持ってスムーズに合流できる。

ドライブモードは「ノーマル」「エコ」「スポーツ」を設定し、運転状況に応じて任意に選択できる。また、アクセルペダルの操作で減速をコントロールできるイノベーティブペダル(いわゆるワンペダル)オペレーションモードも採用し、踏み換えなくても適切な制動力が得られる。

EVならではのデザインや装備も採用

基本的なスタイリングはeKクロスと共通で、フロントデザインの「ダイナミックシールド」をはじめとして、三菱ならではのSUVテイストに、ダーククロムメッキのフロントグリルやLEDのフロントフォグランプを採用するなど、EVらしいアレンジを加えてクリーンで洗練された印象としている。

インテリアでは電子制御セレクターレバーや7インチカラー液晶メーターを採用し、EVらしい先進的なイメージとしている。7インチカラー液晶メーターは、バッテリーステータスや電費、カーナビなどの各種情報を表示する。9インチのスマートフォン連携ナビも、「P」グレードに標準装備、「G」グレードにオプション設定される。

駆動用バッテリーを薄型化して床下にレイアウトしたため、後席ニールームと前席ショルダールームは全高1700mm以下の軽ハイトワゴンクラスでトップレベルの広さを誇る。荷室容量も同クラストップレベルで、荷室後方からワンアクションでシートスライドやリアシートバックを倒せるなど、使い勝手も高い。

安全装備では、高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット」を搭載。スムーズな車庫入れをサポートする「マイパイロット パーキング」や「マイパイロット緊急停止支援システム(SOSコール機能付き)」も新採用している。快適装備では、カーライフをサポートするコネクティッドシステム「ミツビシ コネクト」をPに標準装備(Gにオプション設定)。

また、自宅でV2H(ビークル to ホーム)機器と接続すれば、電力使用量の多い日中に蓄電池として駆動用バッテリーに蓄えた電力を家庭で使用し、夜間に駆動用バッテリーを充電するなど、電力のピークシフトに貢献できる。駆動用バッテリーに蓄えた電力は一般家庭の約1日分(約10kWh)に相当するので、非常用電源としても活用できる。

車両価格は、Gが239万8000円、Pが293万2600円に設定される。いずれも令和3年度補正予算「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」および令和4年度「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」の対象となり、55万円の補助金を受けることができる。

[姉妹車である日産 サクラも同時に発表]された。いよいよ軽自動車のマーケットにも、EV化の波が本格的に押し寄せてくるようだ。

●■三菱 eKクロスEV P 主要諸元

●全長×全幅×全高:3395×1475×1655mm
●ホイールベース:2495mm
●車両重量:1080kg
●モーター:交流同期電動機
●最高出力:47kW/2302-10455rpm
●最大トルク:195Nm/0−2302rpm
●バッテリー総電力量:20kWh
●WLTCモード航続距離:180km
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:165/55R15
●車両価格(税込):293万2600円