2021年11月17日、ポルシェジャパンはBEV(電気自動車)グランツーリスモの「タイカン」に、新たに「GTS」を設定して予約受注を開始した。また、第3のボディバリエーション「スポーツツーリスモ」も合わせて発表された。

タイカン4Sとタイカンターボの間に位置づけられるモデル

タイカンは、ポルシェ初の量産BEVグランツーリスモだ。2019年のフランクフルトモーターショーでワールドプレミアされ、[日本で2020年に発売]、2021年には[後輪駆動のベーシックモデル]や[5ドアクロスオーバーSUVの「クロスツーリスモ」]を追加設定するなど、矢継ぎ早なラインアップ強化を図られてきた。

そして2021年11月17日、ロサンゼルス モーターショーのプレスデーでポルシェはタイカンのニューバージョン「GTS」のワールドプレミアを行った(LAショーの一般公開は11月19日〜28日)。「GTS」とは、ポルシェでは「グランツーリスモスポーツ」を表し、そのルーツは1963年にデビューしたポルシェ 904GTSにさかのぼる、伝統的な名称である。

グランツーリスモの名称を与えられているとおり航続距離(WLTPモード)は他のグレードよりも長く、タイカンとしては初めて500kmを超えて最大504kmに達した。また、ローンチコントロールを使用すれば、モーターの最高出力は440kW(598ps)ものオーバーブーストパワーを発生し、0→100km/h加速は3.7秒以内、最高速は250km/hに達するとアナウンスされている。タイカンGTSは、タイカン4S(ローンチコントロール時390kW/530ps)とタイカンターボ(同500kW/680ps)の間に位置する中核モデルとなる。

ポルシェ アクティブサスペンション マネジメント(PASM)を含むアダプティブ エアサスペンションは、横方向のダイナミクスを高めるためにGTSのために最適化されている。後輪操舵もオプション設定され、セットアップはスポーティなものになった。ポルシェ エレクトリック スポーツサウンドのサウンドパターンが、GTSの特徴を引き立てている。

エクステリアでは、GTS専用のフロントエプロン、アウターミラーベース、サイドウインドートリムなどがブラックもしくはダークカラーとされる。インテリアでは、ブラック レーステックスの装備が、標準のブラックアルマイト仕上げのブラッシュアルミニウム インテリアパッケージとともに、エレガントでダイナミックな雰囲気を強調している。

また、自動車部門では世界初の「サンシャインコントロール付きパノラミックルーフ」をオプションで装着できる。これは、電気的に切り替え可能な液晶フィルムによって透明からマットに変わり、車内を暗くすることなく乗員をまぶしさから保護する。9つのセグメントに分割されたルーフは個別に切り替えられる。透明とマットの設定に加えて、事前に設定された狭いセグメントと広いセグメントのパターンを切り替えることで、「セミ」と「ボールド」も選択できる。

日本仕様は右ハンドルのみの設定で、車両価格は1807万円(税込)となっている。

と、ここまでは日本市場で受注のはじまった「タイカン GTS」の話なのだが、実はロサンゼルス モーターショーで、もうひとつのバリエーションの追加も発表されていた。2022年の春から販売店での展開を進めるとしているが、日本市場での販売について言及されてはいない。そのモデルが5ドア ステーションワゴン ボディの「タイカン スポーツツーリスモ」だ。

SUV人気の時流の中で先にラインナップされていたクロスオーバーSUVの「クロスツーリスモ」と同様にリアハッチゲートを持つスタイルだが、シンプルなフェンダーアーチとGTSらしい車高の低さなど、スポーツ性を強く主張するスタイリングとなっている。

パワースペックは前述のタイカン GTSと同じと思われるが、ボディサイズを含むそのほかのスペックは公開されていない。また、今回発表された「GTS」の他にもいくつかのグレード展開をスポーツツーリスモに予定されているようなので、情報のアップデートに期待したい。

●■ポルシェ タイカンGTS 主要諸元

●全長×全幅×全高:4963×1966×1381mm
●ホイールベース:2900mm
●車両重量:2850kg
●モーター:交流同期電動機×2
●最大出力:380kW(517ps)/ローンチコントロール時440kW(598ps)
●最大トルク:ローンチコントロール時850Nm
●バッテリー:リチウムイオン
●バッテリー総電力量:93.4kWh
●トランスミッション:フロント1速/リア2速AT
●駆動方式:4WD
●WLTC航続可能距離:504km
●最高速度:250km/h
●0→100km/h加速:3.7秒以内
●車両価格(税込):1807万円