世界中の音楽シーンに多大な影響を与えた伝説の音楽レーベル”モータウン”の創設者、ベリー・ゴーディJr.が引退直前に初めて密着取材を許可したドキュメンタリー『メイキング・オブ・モータウン』(9月18日公開)。このたび本作より、“キング・オブ・ポップ”ことマイケル・ジャクソンを中心としたジャクソン5の貴重なオーディション映像が公開された。

1959年にデトロイトの片隅の一軒家からスタートしたモータウンは、テンプテーションズやダイアナ・ロス&スプリームス、スティーヴィー・ワンダーら数多くのスターを輩出。その一方で人種差別や暴動、作家の離脱などの苦難にも直面してきたモータウンの歴史、名曲誕生秘話などの貴重なエピソードが関係者の証言を交えながら解き明かされていく。

そんなモータウンでとりわけ大きな存在となったのがジャクソン5であり、ゴーディJr.は後年「モータウンという組立てラインから生まれた最後のビッグスター」と語るほど。しかもメンバーのジャーメイン・ジャクソンはゴーディJr.の娘と結婚するほどの濃いつながりがあった。のちにジャクソン5はモータウンと袂を分かち移籍するが、1983年のモータウン25周年記念公演に出演。そこでマイケルが初めてムーンウォークを披露したのは有名なエピソードとして知られている。

解禁された映像には、1968年、まだ9歳だったマイケルの姿が。ダンス、歌唱、演奏、すべてにおいて一級品だったマイケルに、ゴーディJr.の親友で戦友のスモーキー・ロビンソンは衝撃を受けたとか。その後マネージャーに就任したシェリー・バーガーは、マイケルについて「その才能たるや底なし」と絶賛。ゴーディJr.が当時のことを振り返るたびに思わずはしゃいでしまうことからも、当時の衝撃を感じ取ることができる。

映画にはほかにもライブシーンやバックヤードでの姿、さらにはジャーメイン、マーロン、ジャッキー、テイトの撮り下ろしインタビュー、70年代前半に制作されたアニメ番組「それいけ!ジャクソン・ファイブ」など、ジャクソン5の貴重な映像が盛りだくさん。いまや伝説と化したジャクソン5とモータウンの歴史を、この機会に目に焼きつけてみてはいかがだろうか。

文/久保田和馬