「クローズド・ノート」「検察側の罪人」の雫井脩介による渾身のベストセラー小説を、堤幸彦監督が実写映画化した『望み』(10月9日公開)。公開間近となった本作が、11月5日(木)〜22日(日)に開催の台北金馬映画祭への出品されることが決定。さらに本作を鑑賞した各界の著名人からのコメントも到着した。

本作は、突然失踪した息子に同級生の殺人事件への関与が浮上し、残された家族がマスコミや世間から誹謗中傷を受けて翻弄される姿を描いたサスペンス・エンタテインメント作品。息子が被害者であったとしても無実を信じたい父親を堤真一が、息子が犯人であっても生きていてほしいと望む母親を石田ゆり子が演じている。キーパーソンとなる息子には、話題作への出演が続く岡田健史。来年放送されるNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」のヒロインに抜擢された清原果耶が妹役を担っている。

そんな本作が台北金馬映画祭の”BEYOND THE VERDICT”部門へ出品されることが明かされた。2019年新設の同部門は、社会正義に関して国民とより深く議論することを目的に、上映後に専門家を招いて観客と直接議論する場を設け、日本映画からは白石和彌監督の『ひとよ』(19)も出品される。

また著名人コメントでは、岡田とドラマ「MIU404」での共演も記憶に新しい橋本じゅんが「観劇後、強烈に胸に迫ったのは、生身の役者の力でタイトルを表現し切ったという驚きでした」と、キャストの演技に感嘆。ほかにも堤監督が手がけた『イニシエーション・ラブ』(15)に出演の前田敦子や、『ファーストラヴ』(2021年2月公開)で堤組に参加している窪塚洋介、タレントのYOU、放送作家の鈴木おさむ、絵本作家ののぶみ、作家の志茂田景樹らも絶賛のコメントを寄せている。

様々な議論が生まれそうな"家族の望み"を描き、国内外の人々の心を揺さぶる『望み』。届けられたコメントからも交錯する思いが伝わってくるはずだ。


<著名人コメント>

●前田敦子(女優)

「世の中にある色々なまやかしに混乱する世界、なかなか見つからない真実。家族だからこその苦しみや望みに胸が締め付けられました。私も唯一の光を探し、一緒に追い求めていました」

●橋本じゅん(俳優)

「観劇後、強烈に胸に迫ったのは、生身の役者の力でタイトルを表現し切ったという驚きでした。それは舞台を見終わったようにも思えました。真の意味で演者が物語を『生きた』からでしょう」

●のぶみ(絵本作家)

「親が子どもを信じ抜く映画です
全ての子どもを持つ親に観てほしい
普段から一言でも多く自分の子どもと話したいと思いました」

●YOU(タレント)
「その望みは あまりにも危うく とてつもなく しんどい。
母の最後の言葉は ただただ生きる為の しかたがないような
 望み そのものだろう」

●志茂田景樹(作家、よい子に読み聞かせ隊 隊長)

「僕の心に眠る原罪がむくりと動き、ドカッと共感させられた。他人事ではなく我が家のことだ、というモードに知らず取り込まれたせいだ。この映画は黙って頂きだ!」

●窪塚洋介(俳優、アーティスト)

「観終わった時にタイトルの意味が自分の中で変わっていることに気がついた。そうか、その意味は変わり続けていたのか」

●三浦瑠麗(国際政治学者)

「これは人間であることをめぐる選択のドラマだ。息子のほんとうの声が聞こえるまで、親たちは苦しみぬく。その声が聞こえた時、わたしも涙が止まらなかった」

●ヒルクライム TOC(アーティスト)

「集団心理、大衆心理が引き起こす恐怖、それに惑わされながらも抗おうとする家族の絆。同じことが起きた時に自分はどう在るべきか?そう問いかけられてるかのような映画でした」

●鈴木おさむ(放送作家)

「この映画は観ながら選択を迫られる。自分の息子が・・・友達を殺した犯人か?友達に殺された被害者か?どちらかを選べと言われたら、どちらを選ぶのか?辛い、クルシイ、痛い・・・これを感じることに大きな意味があるのだろう」

●春名風花(女優)

「家族にとって彼は『加害者・被害者』というアイコンではない。たった一人の家族で、愛していて、信じていて。重なる想いに胸が熱くなる。わたしはなにを望むだろう」

●Sano ibuki(シンガーソングライター)

「大どんでん返しや予想外の結末を望んでしまうほど絶望的な二択の問いかけに心を揺さぶられ、当たり前でありふれた日常の幸福さを、儚さを再認識させられる作品でした」

●サヘル・ローズ(女優)

「生きてて欲しいと望むべきか。被害者であって欲しいと望むのか。『加害者』という言葉の重みと深さを痛感した。最後までなにが正しい望みだったのか。息を呑んで祈った」

●古舘伊知郎(フリーアナウンサー)

「家族とは演技しあう集団だ。この家の食堂の椅子には背もたれがない。それぞれの役柄に寄りかかれなくなった時の本音の嵐。ホームドラマの“甘栗むいちゃいました”」

●坂下千里子(タレント)

「思春期の子どもの事は、親は知っているようで知らない。子どもを信じてる、でもぬぐいきれない疑いの心。親として息が出来なくなった。子供を信じ切れないのは、親失格なのか?」

●菊間千乃(弁護士)

「どちらの望みが叶っても、事件前の平穏な日々には戻れない。誰も間違っていないのに、少しずつ生じていく歪み。登場人物全員に共感できるからこそ、胸が詰まる」

文/トライワークス