感謝祭の週末となった11月27日から29日の北米興収ランキングは、2013年に全世界興収5億8700万ドルの大ヒットを記録したドリームワークス・アニメーション『クルードさんちのはじめての冒険』の続編『The Croods: A New Age』が初登場1位を獲得した。

感謝祭前日の25日に封切られた『The Croods: A New Age』は週末3日間で971万ドルを売り上げ、初日から5日間では1700万ドルを突破。例年ヒット作が相次ぐ同時期とはまったく比較しようもない状況は変わらないが、この2か月間興収ランキングの上位に留まりつづけているロバート・デ・ニーロ主演作『The War with Grandpa』が現時点で興収1725万ドルであることを考えると、初週末で約2000万ドルを売り上げた『TENET テネット』(公開中)以来の“ヒット作”といえるだろう。

原始時代を舞台に、洞窟の崩落で住処を失ったクルード一家が外の世界へと飛び出していく姿を描いた前作は、ニコラス・ケイジやエマ・ストーン、ライアン・レイノルズら豪華ボイスキャスト陣の共演が話題を集め、前述の通り世界的なヒットを記録。しかし日本では劇場未公開でDVDリリースされることになり、翌年春にアカデミー賞長編アニメーション賞にノミネートされてもまったく話題にのぼらない作品となってしまっていた。
しかも早い段階で続編の製作が決まるも、ドリームワークス・アニメーションがコムキャストに買収されてユニバーサル傘下に加わるなどの環境の変化によって、一時は製作が立ち消えになったと噂されたことも。

クルード一家の前により先進的な暮らしを送るベターマン一家が現れる『The Croods: A New Age』には、前作のキャスト陣の再結集に加え、新たに「スター・ウォーズ」シリーズのケリー・マリー・トランや、『スリー・ビルボード』(17)や「ゲーム・オブ・スローンズ」で知られるピーター・ディンクレイジも参戦。批評家のレビューを集積・集計するサイト「ロッテン・トマト」によれば、批評家からの評価は前作と同等ではあるが、観客からの評価は前作を圧倒的に上回る高評価が目立っている。

当初クリスマス公開を予定していた本作だが、今年9月に感謝祭の時期へ前倒し公開されることが決定。それは今年春に『トロールズ ミュージック★パワー』(20)がPVOD配信で大成功を収めたことが一因と見られており、本作も年内に北米でPVOD配信が予定されているとのこと。
ライバル不在で勝利をつかんだ感謝祭の週末に続いて、強敵が待ち受ける年末年始の配信業界でどこまで健闘できるのか注目しておきたい。

文/久保田 和馬