第93回アカデミー賞ノミネーションの最終候補となる、ショートリストが現地時間9日に発表になった。発表になったのは、国際長編映画部門、長編・短編ドキュメンタリー部門、短編アニメーション部門、メイクアップ&ヘアスタイリング部門、作曲賞、歌曲賞、短編映画部門、視聴効果部門の9部問。

国際長編映画とは、米国以外の国で製作された40分以上の長編映画で、英語以外の言語が50%以上を占めるものと定義されている。93か国から出品された作品群からショートリストに選ばれたのは、トマス・ヴィンターベア監督、マッツ・ミケルセン主演のデンマーク映画『Another Round(英題)』(20)、デレク・ツァン監督の香港映画『少年の君』(19)、Netflixで配信中のメキシコ映画『そして俺は、ここにはいない。』(19)、同じくNetflixで配信中の台湾映画『ひとつの太陽』(19)、ドキュメンタリーのルーマニア映画『Collective(英題)』(19)、ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞受賞のロシア映画『親愛なる同志たちへ』(20)など15本。日本から出品された河瀬直美監督の『朝が来る』(20)は選外となった。

大激戦となったのは長編ドキュメンタリー部門。238本が応募資格を得て、15本のショートリストに絞り込まれた。アマゾン・スタジオの『すべてをかけて:民主主義を守る戦い』(20)、Apple TV+とA24の『ボーイズ・ステイト』(20)、Netflixからは、オバマ元大統領の製作会社の『ハンディキャップ・キャンプ:障がい者運動の夜明け』(20)、『ディック・ジョンソンの死』(20)、『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』(20)の3本が選出されている。ナイトクラブで起きた火災事故をめぐる新聞社の調査報道を追ううちに、衝撃の事実が次々と明らかになるルーマニアの『Collective』は、国際長編部門のショートリストにも選ばれている。
短編映画部門には、スペインのペドロ・アルモドバル監督がティルダ・スウィントンを主演に初の英語劇に挑戦した『The Human Voice』(20)、オスカー・アイザック主演の『The Letter Room』(20)など10本が選ばれている。

なお、長編アニメーション部門は2017年の第90回までは部門内でショートリストを選出してからノミネーションを行なっていたが、現在は、先日審査対象作として応募が受理された27作品に対してノミネーション投票が行われる。日本からは、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20)、『ルパン三世 The First』(19)、『アーヤと魔女』(20)、『音楽』(19)、『きみと、波にのれたら』(19)、『泣きたい私は猫をかぶる』(20)の6本が資格を得ている。
これらのショートリストを基にした第93回アカデミー賞のノミネーション発表は、現地時間3月15日、授賞式は4月25日に行われる。

文/平井伊都子