「呪怨」シリーズなどで知られる日本ホラー映画界の第一人者、清水崇監督の最新作『樹海村』(公開中)。昨年公開され、観客動員数110万人を記録した『犬鳴村』につづく“恐怖の村”シリーズ第2弾となる本作の舞台は、日本屈指の心霊スポット“富士の樹海”。その深い森の奥にあるとされる何者かが暮らす村と、「絶対に検索してはいけない」とインターネットの掲示板で語り継がれている“コトリバコ”を題材に、それらの呪いに触れてしまった姉妹の物語が展開していく。

そんな本作のキャンペーンソングを担当したのは、いま若者を中心に支持を集めている5人組ガールズ・ユニオン「FAKY」。彼女たちの歌う明るい曲調の「The Light」が、『樹海村』の恐怖を逆に駆り立てており、そしてその先に待ち受けるドラマをよりエモーショナルなものにしていく。
MOVIE WALKER PRESSでは、このたび「FAKY」のメンバーであるHinaとTakiにインタビューを敢行。前後編に分けてお届けする前編では、彼女たちに『樹海村』のおすすめポイントを聞いた。

浜崎あゆみや倖田來未など、数多くの人気アーティストを輩出してきたエイベックス・グループが放つ「FAKY」は、ルーツもスタイルも異なる5人が集結した“次世代ガールズ・ユニオン”として、音楽活動はもちろんメンバー各自がモデルや女優、スタイリストなど様々なフィールドで活躍している。

2018年にグループ加入したHinaは、ファッション誌「ViVi」などでモデルとして活躍する傍ら、2020年1月には“高校生の3人に1人が観ている”とも言われる恋愛リアリティ番組「オオカミ」シリーズの「月とオオカミちゃんには騙されない」に出演して一躍ブレイク。さらに続く4月にはテレビドラマ「M 愛すべき人がいて」で女優デビュー。Instagram、TikTokなどのSNSのフォロワー数の合計は120万人を突破するなど、インフルエンサーとしても大きな注目を集めている。

幼少期からフィリピンでタレント活動を行い、現地では国民的人気を獲得したTakiは、「FAKY」に加入するため2018年に来日。フィリピン時代には女優として、映画やドラマなどに多数出演し、Netflixが提供を務めたホラー映画『Banal』ではメインキャストの1人として出演した経験も。この2月からは、「オオカミ」シリーズの新シーズン「恋とオオカミには騙されない」に出演するなど、着実に活動の幅を拡げている。

そんな彼女たちが『樹海村』のキャンペーンソングに抜擢されたのは、昨年秋に公式YouTubeチャンネル「FAKY WORLD」に投稿された動画がきっかけ。会議室に集められ、目隠しをした彼女たちが向かったのは、ある試写室。そこで上映されたのは、清水監督の前作『犬鳴村』だった。

なにも聞かされずにホラー映画の世界へ放り込まれた彼女たちは、普段のクールな雰囲気とは打って変わり、次から次へと訪れる恐怖に大声をあげる素の表情をさらけだしていく。その動画を観た『樹海村』の宣伝スタッフの提案によりコラボが実現。今年1月には、ふたたび5人全員で『樹海村』を鑑賞する動画が投稿され、またしても抜群のリアクションで怯える彼女たちの姿が世界中に発信されることに。

「初めて映画館のスクリーンで観たホラー映画が『犬鳴村』だったんです」と明かすHinaは、「どちらも怖い部分と人間ドラマの部分が丁寧に描かれていて、すごく怖いけどストーリーが気になって最後まで目が離せない作品でした」と絶賛。「とくに『樹海村』では、『犬鳴村』の時とはちょっと“怖さ”のジャンルが違っていて、それでもリンクしている部分もあったので、先に『犬鳴村』を観ておいてよかったなと感じました」と、ストーリー上の繋がりはない両作ではあるが、“恐怖の村”シリーズとしてある“繋がり”が隠されていることをほのめかした。

一方で、『犬鳴村』の鑑賞動画では恐怖のあまりクッションを放り投げてしまっていたTakiは、『樹海村』の鑑賞中にもクッションを手放せない怯えぶり。「『犬鳴村』の時はとにかく怖くて、ずっと目を伏せて観ていましたが、『樹海村』は怖いけど泣ける映画で、観終わった後はどっと疲れが出て…(笑)。親子のストーリーもすごく良くて、家に帰ってすぐお母さんにハグしました」とほっこりするエピソードも。

『樹海村』のなかで特に怖かったシーンを訊ねてみると、2人はお互いの顔を見合わせながら「怖いシーンが多すぎて、選ぶのは難しいです…」と本編を思いだしてちょっぴり怯えた表情。Takiは「特に、あるものを切っているシーンが頭のなかに残っていて、しばらく夜目を閉じるたびに思い出して怖くなりました」と語り、Hinaは「予期せぬところで予期せぬ人が亡くなるのが衝撃的で…。親子のドラマが濃いのでホラーが苦手な人でも観られる作品だと思いますが、ホラーが得意な人は思いっきり楽しめると思います」と見どころをアピールした。

取材・文/久保田 和馬