竹中直人監督、山田孝之監督、齊藤工監督が3人で共同制作した映画『ゾッキ』(4月2日より公開中)の公開記念舞台挨拶が、4月3日に、TOHOシネマズ日比谷で開催され、竹中ら監督3人と松田龍平、松井玲奈、森優作らが登壇した。本作の共通テーマでもある「秘密と嘘」にちなんでクロストーク。森は齊藤監督から名前の由来を暴露され、「やべえ」と困った表情を見せた。

オムニバスではなく、1本の映画をパートごとに分けて撮影した本作。齊藤組に参加した森は、齊藤監督について「秘密というか、齊藤監督はめちゃくちゃイケメンなのに、僕が役者をやる前に出会ったことのある人をギュッとしたような人間のでかい人」と、パブリックイメージとかなりギャップがあったことを明かした。

それを受けて齊藤監督は「『エヴァンゲリオン』みたいな感じ?」と笑ったあとで「僕は、森さんの秘密じゃないけど、“森優作”という名前の由来を知っていたので、龍平さんと森さんが共演する場面で、モニターを覗きながら、森さんの心境でドキドキしました。すごい瞬間だなと」と言うと、森は慌てふためく。

森の名前は松田優作の優作から取られたらしく、森は「本名なんですが、母親が(松田美由紀と同じ)“みゆき”って言いまして」とタジタジに言うと、会場がどよめく。これを聞いて松田龍平は「おとうさん!」と森を呼び、会場は大爆笑。

森は続けて「僕は1989年生まれで、松田さんが亡くなった年に母親が自分を産んで。(松田優作への)愛情が過ぎてしまって、ファンだった人の名前をつけちゃったと。本当に申し訳ない。本人は(息子が)役者になると思ってなかったかと。本当に僕は親不孝ものだなと。すいません」と恐縮し、会場を温かい笑いに包んだ。

松井は竹中監督について「竹中さんは、ずっと口笛を吹いて、ずっと歌ってるんですが、曲のレパートリーが多種多様で、聞こえてくるのを楽しんでました」と笑顔で話す。

竹中は松井について「たたずまいが圧倒的でした」と称えたあと、特殊メイクのため、全身で石膏の型をとって挑んだ松井について「とんでもない時間をかけて、普通じゃおかしくなるような特殊メイクをしてもらった。よく耐えたなと」と恐縮する。松井は「石膏を取る時に、細いメスみたいなものを頭頂部に感じるので、『死ぬかも』と思いました」とおちゃめに語った、

松田は山田の秘密について「ないですね。山田くんは油断しない、スキがない人だなと」と言うと、山田監督は「俺はノーガードでいるつもりなんだけど…」と意外な表情をする。松田は「現場では見つからなかったです。僕は役者としては山田くんと共演したことがなく、監督としての山田くんしか知らない。監督を演じているのかもしれないと思いました」と言う。

山田監督は松田について「実は自転車に乗るのが上手い。日本の俳優のなかでは5本の指に入るテクニック。僕も上手いんです。10本の指に入ります」とジョークを飛ばすと、松田も「立ちこぎが上手かったかもしれない」とうなずき、会場をほっこりさせた。

『ゾッキ』の原作は「音楽」の漫画家、大橋裕之による初期作集「ゾッキA」「ゾッキB」で、映画は大橋の生まれ故郷である愛知県蒲郡市でロケを敢行したヒューマンコメディとなった。

取材・文/山崎伸子