西島秀俊を主演に迎え、村上春樹の短編を映画化した濱口竜介監督最新作『ドライブ・マイ・カー』(夏公開)。このたび同作より、本邦初公開の30秒予告第1弾が解禁となった。

村上が2013年に発表した短編小説「ドライブ・マイ・カー」は、舞台俳優の家福(かふく)を主人公に、亡き妻の記憶が呼び起こす深い喪失感と仄かな希望を綴った物語。かねてから本作の映画化を熱望していた『寝ても覚めても』(19)の濱口監督が自ら脚本を手がけ、西島のほか、三浦透子、岡田将生、霧島れいから実力派俳優が集結。オリジナル要素を加えつつ、原作の精神を受け継いだ脚本と胸に迫る演技が導く圧巻のラストが描かれる。

初披露となった映像の冒頭に映し出されるのは、最愛の妻、音(霧島)との幸せそうな夫婦生活を送る家福(西島)の笑顔。そこから一転、妻を失い、喪失感を抱える家福はある過去をもつ専属ドライバーのみさき(三浦)と海辺で車を走らせる。「あの車が好きです。とても大事にされているのが分かるので」と、家福に寄り添う言葉を放つみさき。徐々に孤独を分かち合っていくふたりの関係を予感させるシーンとなっている。

また、かつて音と交流があったことを匂わせる俳優の高槻(岡田)が、物語に広がりをもたせる存在として印象的に登場している。

家福とみさきが愛車サーブで走るその先に何が待っているのか?広島の美しい海辺のロケーションも相まって、ロードムービーとしての魅力も感じる予告編を楽しみながら、映画の全貌が徐々に明らかとなる続報も期待して待ちたい。

文/タナカシノブ