『千と千尋の神隠し』(01)に影響を与えた「霧のむこうのふしぎな町」や、『バースデー・ワンダーランド』(19)の原作「地下室からのふしぎな旅」で知られる柏葉幸子の同名小説を、芦田愛菜を主人公の声優に迎えてアニメーション映画化する『岬のマヨイガ』(8月27日公開)。このたび本作の追加声優情報と主題歌情報、予告映像が一挙に解禁された。

本作は居場所を失った17歳の少女ユイと、声を失った8歳の少女ひよりが、すこしふしぎな古民家“マヨイガ”で血の繋がりのない新しい家族たちと共同生活を送る姿を描くファンタジー映画。ふしぎなおばあちゃんのキワさんと出会い、海を見下ろす岬に建つふしぎな古民家に住むことになったユイとひより。そこは訪れた人をもてなす伝説の家“マヨイガ”で、ある時キワさんを訪ねに“ふしぎっと”と呼ばれる優しい妖怪たちがやってくる。彼らは町で相次ぐ怪奇現象を調べるため、キワさんに力を貸しにきたのだった。

主人公のユイ役を芦田が務めることが発表され大きな反響を呼んだ本作に、このたび新たに追加声優として大竹しのぶと粟野咲莉の出演が決定。スタジオジブリ作品や『漁港の肉子ちゃん』(公開中)でも声優を務めてきた大竹が担当するのは、ふしぎなおばあちゃんのキワさん。そしてNHKの連続テレビ小説「なつぞら」でヒロインの子ども時代を演じ、『星の子』(20)では芦田が演じた主人公の幼少期を演じた粟野は、声を失った少女ひより役で声優に初挑戦。

このたび解禁された予告映像では、羊文学が本作のために書き下ろした主題歌「マヨイガ」に乗せて、岩手の緑豊かで美しい自然のなかで新しい居場所を見つけていくユイたちの姿や、マヨイガに集う“ふしぎっと”たち、そして人の哀しみや後悔から生まれる“アガメ”と呼ばれる怪異の姿が映しだされていく。

はたしてユイたちは過去を乗り越え、見つけた居場所を守ることができるのか。心温まるストーリーとノスタルジックな世界観を、是非とも劇場で堪能してほしい。

<キャストコメント>

●大竹しのぶ(キワさん役)

「初めて台本を読んだとき、おとぎ話を読んだような温かい気持ちになりました。キワさんが語る昔話がおもしろく、これをどんな風に読んだらいいんだろうととても楽しみでした。『ふしぎっと』と言われる、いまの子どもたちは信じてくれそうもないモノがたくさん出てくるのもワクワクしました。キワさんはすこし人間離れした不思議なキャラクターなので、リアル感と不思議感の曖昧な感じを出すのが難しく、監督と相談をしてからアフレコに臨みました。人の優しさや温かさや勇気を信じることの出来る映画だと思います。ぜひ、劇場に見に来ていただけたらうれしいです」

●粟野咲莉(ひより役)

「ひよりは悲しい出来事をきっかけに声が出なくなってしまった女の子です。心の中で『どうして私だけ…』と思いながら生きていますが、周りに目を向けると、人は皆色々な悩み、悲しみを抱えていることに気付きます。この映画は、 私たち一人ひとりにやさしく寄り添ってくれる映画だと思います。かわいい“ふしぎっと”たち、食材をふんだんに使ったお料理のアニメーションが私のお気に入りなので、ぜひ注目してみてください」

●塩塚モエカ(主題歌/羊文学)

「主題歌『マヨイガ』に込めたのは、ユイとひよりの幸せを願う気持ちです。おばあちゃんやマヨイガに出会う前の辛い日々を頑張って生きた抜いた二人に、これからの日々の美しさ、優しさにたくさん触れて、素敵な大人になってほしい。そう思って作曲しました。どんな形であれ『帰る場所』、即ち、自分を肯定してくれる場所があるということは、とても暖かいことです。
そしてこの時代を生きるために、なくてはならないことだと思います。それが家族とは別の誰かの元かもしれないし、自分の心の中かもしれないし、音楽や芸術かもしれない。私自身や、私の音楽も誰かのそういう場所になれたらいいと思います」

文/久保田 和馬