勇者に選ばれた少年と個性豊かな妖怪たちが巨大な“妖怪獣”に立ち向かう、大人から子どもまでドキドキしながら楽しめる、夏休みにぴったりの映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』が8月13日(金)から公開。この連載「妖怪大図鑑」では、本編に登場する妖怪&人間たちを一挙に紹介。映画の予習にはもちろん、映画を観たあとに気になったキャラクターのトリビアまで丸わかり。ちょっとコワくて、どこか憎めない、お気に入りの妖怪を探してみよう!

『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、伝説の妖怪ハンターの血を引く気の弱い小学生、渡辺ケイ(寺田心)が廃校の神社で赤いおみくじを引いたことから始まる物語。フォッサマグナから現れた巨大な“妖怪獣”を倒すため、勇者を待ち望む妖怪たちの世界へ導かれていくケイが冒険のなかで出会うのは、見た目も個性も様々な妖怪たち。ケイと妖怪たちは妖怪獣に対抗するため、最終兵器“大魔神”を復活させることに。

■第13回:和歌山弁を操るムードメイカー・猩猩(しょうじょう)

今回紹介する猩猩は、真っ赤な顔と髪の毛が特徴的で、酒好きな猿の妖怪。元々は中国の山間部に伝わる妖怪だったが、日本では一部を除いて海に出没するとされている。船に数匹連れ立って上がってきて、静かにしていればなにもしてこないが、人間が騒ぐと船をひっくり返してしまう。ほかにも海の中から樽を投げ込むよう呼びかけてきて、無視すると祟りがあるという話や、酒に入った樽を飲み干してしまうという話も。鳥取市周辺の民俗芸能である「麒麟獅子舞」では、その先導役として登場する。

大倉孝二が真っ赤なメイクで演じている本作では、なぜか和歌山弁を話し、ツッコミ役に徹する日本妖怪たちのムードメイカー。そのド派手な見た目は、インパクト満点の妖怪たちのなかでもひときわ目立つ。妖怪たちの姿に怯えて気を失ってしまうケイを見て「ほんまにこいつが“破風なき家の子”かよ」と不満げな様子を見せるが、実はその12時間前に行われていた世界妖怪会議<ヤミット>で天狗に教えてもらうまで“破風なき家の子”の意味を知らなかった…。

ちょっぴり頼りない一面もあるけれど、妖怪たちのまとめ役として大活躍!『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、猩猩の鋭いツッコミに思わず笑顔がこぼれること間違いなしだ。

文/久保田 和馬