勇者に選ばれた少年と個性豊かな妖怪たちが巨大な“妖怪獣”に立ち向かう、大人から子どもまでドキドキしながら楽しめる、夏休みにぴったりの映画『妖怪大戦争 ガーディアンズ』が現在公開中だ。この連載「妖怪大図鑑」では、本編に登場する妖怪&人間たちを一挙に紹介。映画の予習にはもちろん、映画を観たあとに気になったキャラクターのトリビアまで丸わかり。ちょっとコワくて、どこか憎めない、お気に入りの妖怪を探してみよう!

『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、伝説の妖怪ハンターの血を引く気の弱い小学生、渡辺ケイ(寺田心)が廃校の神社で赤いおみくじを引いたことから始まる物語。フォッサマグナから現れた巨大な“妖怪獣”を倒すため、勇者を待ち望む妖怪たちの世界へ導かれていくケイが冒険のなかで出会うのは、見た目も個性も様々な妖怪たち。ケイと妖怪たちは妖怪獣に対抗するため、最終兵器“大魔神”を復活させることに。

■第43回:迫力満点のぶよぶよ妖怪・ぬっぺっぽう

今回紹介するぬっぺっぽうは、ぶよぶよとした肉の塊のような姿をしたなんとも不気味な妖怪。鳥山石燕の「図画百鬼夜行」に描かれているのを皮切りに、様々な妖怪絵巻などに登場しているが、具体的にどのような妖力を持つのかは定かではない。目や耳がないことから、のっぺらぼうの一種という説も。「妖怪画談全集 日本篇 上」によれば古寺の軒に現れるとされ、江戸時代の文学「新吾左出放題盲牛」では医者に化けて死人の脂を吸っていたと記述されている。

本作では、日本の妖怪たちの仲間として登場。妖怪の世界に迷い込んで慌てふためくケイが大首から逃げようとしたところ、川獺と一緒にいたぬっぺっぽうに激突。前述の「図画百鬼夜行」では、一頭身の肉の塊に手足が生えたように描かれていたが、本作に登場するぬっぺっぽうには人間と同じような体も確認できる。ゆっくりと立ち上がると、意外と身長が高く迫力満点だ。

世界妖怪会議<ヤミット>のシーンやクライマックスなど、様々な場面に姿を現すぬっぺっぽう。『妖怪大戦争 ガーディアンズ』に登場するたくさんの妖怪たちのなかでも随一のインパクトある見た目なので、きっとすぐに見つけることができるはずだ。

文/久保田 和馬