「監察医 朝顔」の原作者で脚本家としても活動する香川まさひとが原作を務め「第3回さいとう・たかを賞」の最終候補にも選ばれた同名漫画を、『あゝ、荒野 前篇/後篇』(17)の岸善幸監督のメガホンで映画化する『前科者』(2022年1月公開)。有村架純が主演を務める本作に、このたび追加キャストとして森田剛の出演が発表された。

本作は罪を犯した「前科者」たちの更生と社会復帰を目指して向き合い奮闘していく保護司の姿を描く社会派ヒューマンドラマ。保護司を始めて3年になる阿川佳代は、仕事にやりがいを感じながら日々奔走していた。そんななか、佳代が担当している物静かな工藤誠が忽然と姿を消してしまい、再び警察に追われる身に。一方その頃、連続殺人事件が発生。捜査が進むにつれて佳代の壮絶な過去や、若くして保護司という仕事を選んだ理由が明らかになっていくことに。

『ヒメアノ〜ル』(16)以来の映画出演となる森田が演じるのは、職場でのいじめが原因で同僚を殺めてしまった工藤誠。出所後は有村演じる佳代のもとで更生し、社会復帰が近付いていたある日、忽然と姿を消してしまう。「本作の脚本を読ませていただいた時に、自分になにかできるのではないかと直感的に惹かれました」と語る森田は「すごく難しくもありますが、勝負をしてみたいと思い、出演をさせていただくことになりました」とコメント。

一方、森田を起用した理由についてWOWOWの加茂義隆プロデューサーは「俳優・森田剛の魅力に取り憑かれ、いつか一緒に作品を作りたいと強く思い続けていました。舞台『FORTUNE』に心打たれ、工藤誠役は森田剛しかいないと確信しました」と語っている。今年11月でジャニーズ事務所を離れて役者としてチャレンジすることを表明している森田が、本作でどんな演技を見せてくれるのか、大いに期待したい。

また本作の公開に先駆け、11月20日(土)からWOWOWにて連続ドラマ版となる「前科者 −新米保護司・阿川佳代−」の放送・配信も予定している。原作にないオリジナルストーリーが描かれる連続ドラマ版では、新人保護司の佳代がさまざまな“前科者”と向き合いながら成長していく姿が描かれていく。是非ともこちらもチェックして、映画版の公開に備えてほしい。

<コメント>

●森田剛
「本作の脚本を読ませていただいた時に、自分になにかできるのではないかと直感的に惹かれました。今回演じた工藤誠をはじめ、なんらかのトラウマを背負って戦っている人たちを描いている物語で嘘が無い脚本だと思いましたし、一人でも嘘があると成立しないとも思いました。少なからず、自分自身もそういう思いを持って生きているのを感じているので、すごく難しくもありますが、勝負をしてみたいと思い、出演をさせていただくことになりました。
役作りにおいては事前に岸監督とお話する機会があり、疑問に思ったことも色々と話し合うことができました。岸監督は、役者をすごく信用している方で、自由にやっていいと任せていただけたので、それに応えたいなという気持ちで現場に集中できました。有村架純さんとの共演シーンは、台本にない部分で気持ちがつながった演技ができました。自分のなかでも大切にしていたシーンだったので、集中して出し切れたなと思っています。人は1人では生きていけないという、人との関わりを感じる作品になりましたので、是非ご覧ください」

●岸義幸監督
「この映画にとって、罪を犯してしまった人間の存在感がとても重要だと考えていました。森田さんの設計する誠は気弱で優しく、常に罪悪感を背負っていました。それは本作品にとって大きな力となりました」

文/久保田 和馬