『シン・仮面ライダー』(2023年3月公開)の池松壮亮や浜辺美波らキャストも発表され、話題を呼んでいるなか、庵野秀明監督が影響を受けたものやこれまでのアーカイブなどを展示した「庵野秀明展」が、10月1日より国立新美術館で開催中だ。本展覧会は「庵野秀明を作ったもの」と「庵野秀明が作ったもの」という2つの視点から様々な作品が集められた。

「第1章 原点、或いは呪縛」では、「ウルトラマン」や「仮面ライダー」、「宇宙戦艦ヤマト」「機動戦士ガンダム」などのシリーズから、『モスラ』(61)や『海底軍艦』(61)、『メカゴジラの逆襲』(75)、『マジンガーZ』(72)、『ゲッターロボ』(74)など、庵野監督が少年時代に夢中になった作品のポスターやミニチュア、原画などがずらり並ぶ。なかでも100分の1サイズの船舶模型、戦艦「大和」や生誕50周年「仮面ライダー」のメモリアル映像に注目してほしい。

続いて「第2章 夢中、或いは我儘」では、アニメ制作会社ガイナックスの母体となった「DAICON FILM」関連のアニメーションをはじめ、「超時空要塞マクロス」や「王立宇宙軍」、「ふしぎの島のナディア」シリーズなどの映像や原画やセル画、絵コンテ、デザイン、シナリオなどがラインナップ。また、庵野監督が中学、高校時代に描いた油彩画や中学生時代の賞状などのパーソナルな展示も興味深い。

「第3章 挑戦、或いは逃避」では、いよいよ「新世紀エヴァンゲリオン」や「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズがいよいよ登場。レイアウトやデザイン、ポスターはもちろん、修正指示なども展示されていて、ファン垂涎の内容だ。また、庵野監督が手掛けた『ラブ&ポップ』(98)や『式日』(00)などの実写映画、『巨神兵東京に現る』(12)などもフィーチャーされていて、小道具や模型などが非常に楽しい。

「第4章 憧憬、そして再生」では、『シン・仮面ライダー』、『シン・ウルトラマン』(公開日調整中)、『シン・ゴジラ』(16)という庵野監督が手掛けた実写版映画3作品を紹介する。ライダーのマスクやデザイン、模型、ポスター、脚本などがお目見え。特に、シン・ゴジラ、シン・仮面ライダー、シン・ウルトラマンの立像3ショットには思わずニンマリしてしまう。

最後の「第5章 感謝、そして報恩」では、アニメ特撮アーカイブ機構の展示や、スタジオジブリ作品でおなじみの「でぼギャラリー」の背景画や書籍などの資料がずらり。こういうコーナーが設けられる点からも、優しい庵野監督の人柄がうかがえる。

まさに、庵野監督の歩んできたヒストリーに触れられる展示なっているので、しっかりと時間をとって訪れたい。展覧会は12月19日(日)まで開催。特に映像作品はここでしか観られないものが多いので乞うご期待。

取材・文/山崎伸子