スパイダーマンの宿敵として知られるダークヒーロー誕生の物語を『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(15)のトム・ハーディ主演で映画化し、全世界で興行収入8億5000万ドルを超える大ヒットを記録した『ヴェノム』(18)。その待望の続編となる『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』が、12月3日(金)に日本上陸を果たす。

前作よりさらにパワーアップしたド迫力の映像体験は、まさにIMAXでこそ真価を発揮するものだ。そこで本稿では『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』をIMAXで観るうえで、是非注目してほしいポイントを紹介していく。

■映画を“観る”以上の体験が味わえる!IMAXのスゴさとは

IMAXは、壁一面に広がる巨大なスクリーンとそこに映しだされる明るく高精細な映像、映画鑑賞にもっとも適した形に設計されたシアター内に響き渡る独自カスタマイズの音響と、まさに映画の作品世界へ没入するような“観る”の先にある体験を可能にしてくれるシアターで、日本でも2009年にIMAXデジタルシアターとして国内3劇場に導入され、現在ではIMAXレーザーやIMAXレーザー/GTテクノロジーに進化して全国各地へ拡大している上映規格だ。

その臨場感とスケールは、大作映画を観るにはうってつけの環境。近年ではクリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』(20)やドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『DUNE/デューン 砂の惑星』(公開中)など、世界有数のフィルムメーカーが手掛ける超大作が専用のIMAXカメラで撮影されており、IMAX体験にふさわしいスケールを持った作品が次々と製作されるようになったほどだ。

■恐ろしくておぞましい…ド迫力のヴィラン“カーネイジ”

ここで簡単に『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』のストーリーを紹介しよう。ハーディ演じるジャーナリストのエディ・ブロックに寄生した地球外生命体(シンビオート)のヴェノムは、悪人以外は食べないという厳しい“食事制限”のもとでストレスを感じながらも、エディと“俺たち”としての共存生活を送っていた。ある時、取材のためシリアルキラーのクレタス(ウディ・ハレルソン)と面会したエディ。そこでクレタスに噛みつかれたことで、エディの血液内に生息していたシンビオートがクレタスの体内で結合。やがて死刑執行の時を迎えたクレタスだったが、その直前に“カーネイジ”へと変貌を遂げてしまう。

幼少期に母親と祖母を殺害し、孤児院で育てられたという生い立ちのクレタス。その異常さと心の内に秘めた狂気が、シンビオートと結合することによって生みだされたカーネイジは、ヴェノムでさえも太刀打ちできない圧倒的な邪悪さと強さを持ち合わせた存在だ。死刑執行の瞬間に辺り一帯を吹き飛ばし、立ち込める煙の中からその姿を現すカーネイジ。

真っ黒なヴェノムとは異なる真っ赤な肉体を持ち、全身から伸びる無数の触手。その禍々しいヴィジュアルがIMAXスクリーンいっぱいに映しだされることで、これから始まる大殺戮(=カーネイジ)の恐ろしさがさらに倍増。その迫力に、ただただ息を呑むことになるだろう。

■“俺たち”だって負けてない!すべてが前作よりスケールアップ

前作ではエディのジャーナリストとしての活動やミシェル・ウィリアムズ演じる恋人アンとの関係性といった、この物語の世界観を構築する設定描写がふんだんに盛り込まれていた。危険な人体実験をしているというライフ財団の研究施設に潜入したエディは、そこでシンビオートのヴェノムに寄生されてしまう。ここから2人が徐々に相棒としての関係を築きあげ、敵に挑んでいく姿が描かれることとなった。

その前作を受けた物語が展開する本作は、続編としての利点を存分に活かして世界観の説明を徹底的に省略。97分というコンパクトに纏まった上映時間ならではのテンポで、最初から最後まで緊張感が途切れることなく高いテンションを維持しつづけ、アクションだけでなくユーモアまでもがさらなる進化を遂げている。

“俺たち”が解散の危機に陥る大ゲンカシーンは、長年連れ添ったカップルを思わせるコミカルさで2人の絆(?)の深さを感じさせ、さらに家出してしまったヴェノムが意外なキャラクターに寄生する一幕も。臨場感たっぷりの大スクリーンで観ることで、ユーモラスなシーンがさらに痛快さを増すこと間違いなしだ。

■瞬き禁物のクライマックス!超絶バトルシーンがより鮮明に

ヴェノムをなんとかして取り込もうと、エディの行方を追いながら大殺戮を繰り返していくカーネイジ。途中で彼は恋人であるもう1人のヴィラン、シュリーク(ナオミ・ハリス)と共に『俺たちに明日はない』(67)のボニーとクライドさながらの大暴れを繰り広げる。そしてアンを人質にしてヴェノムを迎え撃つクライマックスの大聖堂シーンは、ただでさえ派手な本作のなかでもひときわ迫力満点!

暴れまくるカーネイジと真っ向から対峙するヴェノムが、大聖堂の建物全体を使って激しく暴れまわるアクションの連続、高所からの落下と鳴り響く鐘の音。IMAXシアターの音響だからこそ臨場感が増すこのシーンでは、まるで自分もその現場に立ち会っているかのような気分を味わい、あまりの緊張感に喉がカラカラになること間違いなし。ハリウッド映画には欠かせないポップコーンとドリンクを片手に、いつもより前の列に座って、その激闘を目撃してみてはいかがだろうか。

このように、唯一無二の映画体験を実現するIMAXで観れば、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』をよりリアルに味わうことができる。現在IMAXが導入されているほとんどの映画館ではIMAXは1スクリーンのみとなっているため、上映回数が少なくなってしまう前の早い段階で劇場に足を運び、“俺たち”の激闘と驚愕必至のラストシーンを堪能してほしい!

文/久保田 和馬