平庫ワカのコミックをタナダユキ監督のメガホンで映画化する『マイ・ブロークン・マリコ』が2022年秋に全国公開される。このたび、本作に奈緒、窪田正孝ら4名の追加キャストが発表となった。

原作は、2019年に無料WEBコミック誌「COMIC BRIDGE」で連載され、「輝け︕ブロスコミックアワード2020」大賞を受賞、「この漫画がすごい︕2021年オンナ編」第4位にランクイン、2021年のメディア芸術祭マンガ部門新人賞を受賞したヒット作品。 幼馴染のシイノ(永野芽郁)は、突然命を絶った親友のマリコの魂を救うため、その遺骨を奪って旅に出ることに…。

奈緒が演じるのは、シイノの親友マリコ。永野とはNHK連続テレビ小説「半分、⻘い。」に続いて、2度目の親友役での共演となる。撮影開始前から本作について多く話し合ったという奈緒と永野だが、永野は「マリコが奈緒ちゃんじゃなかったら私はシイノになれなかったと思います」と、奈緒は「『いつかまた一緒に二人でお芝居をしよう』と約束をした、あの日の夢を叶えることができてとても幸せです」と熱い想いを語っている。また、シイノが旅先で出会うマキオ役を務めることが発表された窪田は、シイノとマリコについて「周りになんて理解されなくたっていい。どこまでも二人で突き進む強さに応援してしまう感情が湧き上がってきました」とコメントしている。また、マリコの実父を尾美としのりが、その後妻であるタムラキョウコを吉田羊が演じる。

永野と奈緒はどのようなコンビネーションで親友を演じているのか?遺骨を奪い、亡くなった親友と二人で逃避行をするという異色のストーリーを描く本作に期待が高まる。

<キャスト、スタッフコメント>

●奈緒(イカガワマリコ役)

「原作を読む手が止まらず読み終わった後は涙が止まりませんでした。盲目的な二人の友情と愛がどこまでも哀しく優しく、この作品はきっと誰かの救いになると感じました。母の様に愛を持って現場を包んでくださるタナダ監督のもと、永野芽郁さんと『いつかまた一緒に二人でお芝居をしよう』と約束をした、あの日の夢を叶えることができてとても幸せです。たくさんの方に届きますように」

●窪田正孝(マキオ役)

「衝撃的な原作に心打たれました。脆くても仲睦まじい二人。簡単に壊れてしまう心と身体。周りになんて理解されなくたっていい。どこまでも二人で突き進む強さに応援してしまう感情が湧き上がってきました。ぜひ劇場でご覧いただければと思います」

●尾美としのり(マリコの実父役)

「畜生の役を振ってもらい、二つ返事で引き受けさせていただきました。自分の撮影日数が短かったのと、コロナ禍での撮影の為、密にならず会話を避けなければならなかったのが残念でした。皆さんともっとお芝居したかったです
タナダ監督と話しがしたかったです
永野芽郁さんの新たな一面が観られます!
とても良い気分になれると思います。是非観てください」

●吉田羊(タムラキョウコ役)

「タナダ監督と10年ぶりにご一緒できました。大切に差しだされる、静かで硬質な『カット。』をまた聴くことができ感無量です。永野さんの"シィちゃん"は、原作の激しさに純粋さと可憐さが加わりなお愛おしく、奈緒さんの"マリコ"は諦めと背中合わせの渇望が色濃く、より哀しく見えました。タナダ監督の優しい世界に生きるシィちゃんとマリコの、愛と友情を超越した魂の結びつきが、この世界の誰かの希望となりますように」

●永野芽郁(シイノ役)

――奈緒について
「撮影が始まる前から『マイ・ブロークン・マリコ』についてたくさん話し合っていましたが、初めてマリコになった奈緒ちゃんを見て感動しました。マリコが奈緒ちゃんじゃなかったら私はシイノになれなかったと思います。最高で最強な相棒でした︕」

●タナダユキ(監督)

――奈緒について
「理不尽が押し寄せ、ついに自分を壊すことでしか生きられなくなっていったマリコ。そんなヘビーな役をやれるのは誰だろうと思った時、いつも変幻自在に作品の中に存在している俳優が浮かびました。マリコ役を、全信頼を置いて託すことができ、一緒に闘えるであろう人、それが奈緒さんでした。シイノとマリコのキャスティングが決まった時、まだ撮影してもいない段階から、二人の姿が鮮やかに見えてくる気がして、時に心が折れそうになるなか、私に大きな力を与えてくれました。この物語のシイノの全ての行動はマリコに起因します。そしてそのマリコの喜びも悲しみも苦しみも、奈緒さんが身を持って体現してくれました。罪もなく、寄る辺もない、けれどそれでも生きようとした二人ぼっちの女の子を、ぜひスクリーンでご覧いただければと思います」

――窪田正孝について
「マキオはとても好きなキャラクターでした。ちゃんと傷つき、それでも生きてきた人だからこそ言える言葉を、マキオとして確かに紡げる人、それが窪田正孝さんでした。普段は気さくなにーちゃんなのに、芝居に関してはいつだって自分のことを疑える真摯な姿は昔と全く変わらず、そんな人が演じるマキオだったからこそ、放つ言葉に真実味と優しさが溢れたのだと思います。終盤のシーンを撮影していた時、私自身が、窪田さん演じるマキオの言葉に救われた思いがしました。再び作品を作れたこと、それが『マイ・ブロークン・マリコ』だったことは、幸運なことでした」

――尾美としのりについて
「尾美としのりさんは、私の中でスクリーンの人です。だから尾美さんが現場にいるとついつい『わ、尾美としのりさんがいる!』と思ってしまうのですが、マリコの父が持つ、どうしようもない弱さを、その苛立ちを、尾美さんだったらどんなふうに演じるのか、楽しみで仕方ありませんでした。諸悪の根源のような人物を、なにか一つの部品を無くしただけで総崩れしてしまうようなバランスで体現してくださり、この人もまた哀れな人だったのだと気付かされました。スクリーンから放たれる凶暴さと弱さを是非ご覧いただきたいです」

――吉田羊について
「マリコの父の再婚相手であり、マリコの父から逃げることなく向き合ったおそらく唯一の人がタムラキョウコさんで、この人のおかげでシイノはマリコと旅に出ることができます。吉田羊さん演じるキョウコさんが、訪問してきたシイノにふと見せる、包み込むような表情に、タムラキョウコさんの生きてきた背景を感じました。それは嬉しいことよりも苦しいことの方が多い人生だったかもしれません。でもだからこそ、他者に向けられる眼差しに温かさが宿るのだと、羊さんが演じたキョウコさんだからこそ感じることができました」

●平庫ワカ(原作者)

――奈緒について
「撮影で目撃した奈緒さん演じるマリコがあまりに儚く、親の健全な庇護のもとにあるべき生身の子どもを感じさせ、あまりに胸が痛んだため思わず駆けて行って抱き締めたくなりました。ですが奈緒さんが演じるマリコのエネルギー、パワーを信じておりますので妄想のハグは妄想のままにして、完成作品のために心の準備をしておきます」

文/鈴木レイヤ