水谷豊監督作第3弾『太陽とボレロ』(6月3日公開)のキックオフイベントが、ロケ地である長野県松本市の信毎メディアガーデンで開催され、映画初主演を務めた檀れいと水谷監督が登壇。“音楽を愛するアマチュア交響楽団”を題材にちなみ、松本市の松商学園高校吹奏楽部がオープニングアクトとして、劇中でも奏でられる「ボレロ」を演奏すると、水谷監督も「感無量ですね。本当に感激しておりますし、もう東京に帰ってもいいかなと思っています」とおちゃめに挨拶をし、会場を笑いに包んだ。

檀も感激し「すばらしい演奏をありがとうございました。思わず、撮影当時、キャストの皆さんが『ボレロ』を演奏していたのを思い出してしまいました。皆さんの『ボレロ』もフレッシュですてきでした」と満面の笑みで絶賛した。

2021年の撮影から約1年ぶりの松本訪問に、檀は「コロナで撮影が1年延期になったのですが、松本の方は協力的で温かく見守ってくださいました。無事に撮影できたのも松本の皆さんあってこそだと思います」と感謝すると、水谷も「この作品に必要だったのは、自然が近くにあること。山、川、緑、風を感じられる街が良いということで松本に決まりましたが、本当に松本にして良かったと思いました」としみじみ語った。

また、生徒から「キャストの方は映画のなかで本当に演奏しているのですか?」と質問され、水谷監督が「ちょっと疑われているような…(笑)」とつぶやくと、会場からは笑いが起こる。水谷監督は「本当に演奏しています。吹替えを使わないと事前にキャストに伝えていたので、コロナで撮影が延びた1年、役者の方は皆さん必死に練習してくれました」と話すと、生徒たちから感嘆の声が上がった。

檀は「役者の方は、プロの方に交じって演技もしながら演奏しているので、大変だったと思います。息遣いも体の使い方も、本当に演奏しているからこそ出るものだと思います。皆さん頑張っていましたが、私は(役柄上)演奏していません(笑)」と話し、会場を沸かせた。

続いて、好きなことを続ける秘訣を聞かれると、檀は「一番は、好きでい続けることじゃないかなと。私も宝塚歌劇団に在籍していたころ、最初は全然ダメダメだったけど、そんなときでも『三度の飯より芝居が好き』と思っていました。好きという気持ちを持っていれば努力もするし、大事なことだと思います」と答えた。

水谷監督は「好きだからといって、いつも楽しいかというとそうではないし、苦しいこともあると思います。でも、そこで辞めてしまったら終わり。苦しいことを乗り越えた先には必ずすばらしい世界が待っているので、それを信じて好きなことをしてほしいです」と言うと、質問した生徒も「お二人の言葉を胸に頑張っていきたいと思います」としっかりと受け止めていた。

最後に、檀は「『太陽とボレロ』はこの松本市で生まれ、今日、この松本市からこの作品をお届けいたします。生きているといろんな大変なこともありますが、明日への希望を信じて一生懸命に生きている人々の姿をぜひ劇場でご覧いただければと思います」とアピールすると、水谷監督も「今日ここに立って改めて思ったのは、本当に松本にふさわしい映画ができたなということです」と手応えを語り、和やかな雰囲気でイベントは幕を閉じた。

文/山崎伸子