第72回カンヌ映画祭で韓国映画“初”となるパルム・ドールを受賞し、第92回米アカデミー賞では非英語作品として史上初の作品賞など計4部門を受賞した映画『パラサイト 半地下の家族』(19)が、日本で舞台化されることが決定。来春オープンするTHEATER MILANO-Zaでの公演を皮切りに、2023年6月より東京と大阪で上演される。

2019年に韓国で公開された本作は、観客動員数が1000万人を突破。日本でも大ヒットとなり、2020年公開の外国映画では最高の興収を記録した。アジア圏の映画として初の米アカデミー賞作品賞を受賞した本作のメガホンをとったのは、『グエムル 漢江(ハンガン)の怪物』(06)や『母なる証明』(09)の名監督ポン・ジュノ。格差社会をテーマに描きつつ、緻密な伏線も話題を呼び、サスペンス、ブラックコメディ、ヒューマンドラマなどのジャンルを超えた傑作として世界各国で称賛された。

日本での舞台化にあたり台本と演出を手掛けるのは、映画『愛を乞うひと』(98)や『焼肉ドラゴン』(18)、舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』などを手掛けた脚本家で演出家の鄭義信。ジュノ、鄭の両氏と親交が深い李鳳宇プロデューサーの企画によって、『パラサイト 半地下の家族』の舞台化が日本で実現した。

日本版は1990年代の関西に舞台を移し、先が読めないもう一つの物語となる。堤防の下にあるトタン屋根の集落で、家内手工業の靴作りで生計を立てて暮らす金田文平一家。一方、高台にある豪邸では、永井慎太郎、妻の千代子、娘の繭子、引きこもりの息子、健太郎がベテラン家政婦の安田玉子とともに暮らしている。金田一家は知恵をめぐらせ、永井家に寄生していくことに。

キャストはまだ未発表だが、日本版の舞台ならではの演出や衝撃のラストにも期待してほしい。なお東京公演は2023年6月5日(月)〜7月2日(日)で、THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階)で、大阪公演は2023年7月7日(金)〜17日(月・祝)に大阪の新歌舞伎座で上演予定となっている。

文/山崎伸子