3月15日(金)公開の『キャプテン・マーベル』と、それに続く『アベンジャーズ/エンドゲーム』(4月26日公開)で、ますます盛り上がりを見せるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)。『アベンジャーズ/エンドゲーム』の予告編はわずか24時間で2億8900万回という驚異的な再生回数を叩き出すなど、ブームが続いている。

前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(18)は、全世界興行収入で『アベンジャーズ』(12)を抜いて、スーパーヒーロー映画史上1位の記録を更新した。アイアンマン、キャプテン・アメリカ、スパイダーマンら最強ヒーローチーム“アベンジャーズ”と、最凶最悪の敵、サノスが激突。地球を破壊できるほどの圧倒的なパワーをもつサノスの野望は、宇宙に生きる者を救うため、半数の生命を消し去るという恐ろしいもの。計画を阻止するため、アベンジャーズがサノスに立ち向かうが…。

あまりのスケールと予想だにしないラストから“最大の衝撃作”と話題になり、日本でも大ヒットした本作だが、上映劇場が近くにないなどの理由で鑑賞がかなわなかったファンもおり、再上映の機会が望まれていた。その声に応える上映会が全国各地で順次開催されることとなり、そのなかから映画館のない離島である、長崎県・新上五島町での上映会に潜入してきた。

新上五島町は人口約2万人、長崎県西部の海上で80kmにわたって140の島々が連なる五島列島を構成する島の一つ。五島列島はその風光明媚なロケーションから、近年では新垣結衣主演で映画化された『くちびるに歌を』(15)、人気コミック「ばらかもん」などの舞台になった。また「隠れキリシタン」の里としても著名であり、昨年には「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産に登録されることが決定している。

会場となったのは捕鯨の歴史を伝える資料館「鯨賓館ミュージアム」内の多目的ホール「鯨賓館ホール」で、年に4回ほど、地域行政の協力を得て2本立ての映画上映を行っているそうだ。当日はあいにくの荒天となったが、熱心な映画ファンはもちろん、学生グループから親子連れ、壮年のご夫妻まで幅広い観客が、心待ちにした本作の上映を楽しんだ。

小学校中学年から幼稚園までの3人きょうだいは興奮した面持ち。「ハルクが強くてかっこよかった」「スパイダーマンの方がかっこよかったよ!」「アイアンマンが好き」と口々に自分が好きなヒーローの良さを熱っぽく語る。きょうだいの母親は「普段はテレビで録画したものを自宅で見せています。時間が長かったのに集中して観ていたのでビックリ」と驚いていた。

また、同時上映された『カメラを止めるな!』から続けて鑑賞したという女性は「長かったですね(笑)」と笑いながらも最後まで楽しんだ様子。「サノスの考えもありなのかな、と思いました。シリーズをすべて観ているわけではないのですが、楽しめました」。

中学校の仲良し男子3人組は「島内で観られる機会があまりないので、嬉しかった!」「『アベンジャーズ』シリーズは初めてだったけど、ソーがかっこよかった」「次のやつ(『エンドゲーム』)も観たいね!」と満足そうに笑いあい、車で迎えに来たそれぞれの家族に、映画の感想を熱弁していた。

鯨賓館ホールでの映画上映会を10年以上にわたって支えている、佐世保市の映画館「シネマボックス太陽」の支配人である村岡実さんは、観客の反応に強い手ごたえを感じたようだ。「映画文化を絶やしたくないという想いで続けてきた上映会です。自分のことで考えても、子どもの時に見た映画ってやはり強烈に覚えていて。(『インフィニティ・ウォー』を)観終わった子どもたちの表情を見て、続けていくべきだなと再確認できました」と目を細めた。

大盛況となった本上映会は、栃木県、宮崎県、広島県など、このあとも各地で次々と開催予定となっている。また、MCUの記録を更新するセールスをたたき出したMovieNEXも発売中となっており、上映に行けないファンは自宅でおさらいしてみてほしい!(Movie Walker・取材・文/編集部)