第32回東京国際映画祭GALAスクリーニング作品に選出された周防正行監督最新作『カツベン!』(12月13日公開)のレッドカーペットセレモニーが10月31日に六本木ヒルズアリーナで開催され、成田凌、黒島結菜、永瀬正敏、高良健吾、音尾琢真、渡辺えり、小日向文世、竹野内豊、周防正行監督が登壇。映画初主演を務めた成田がメンバーと共に約500人のファンが集まったレッドカーペットを晴れやかな笑顔で闊歩し、「作品にかけたのは半年という時間。準備や撮影期間も含めてキャスト、監督、スタッフの皆さんと丁寧に時間を扱った、僕の宝物のような作品になった」と感無量の面持ちで語った。

およそ100年前、映画にまだ音がなかった時代、楽士の奏でる音楽に合わせて自らの語りや説明で彩った活動弁士(通称“カツベン”)を夢見る青年の姿を描く本作。ヒロイン役を担った黒島は「現場に入った時に初めてお芝居をした時の感じを思いだした」と切りだし、「みんなで大事に作り上げた作品。私にとっても大事な作品になった」とニッコリ。周防監督は「初めての時代劇で、しかも日本映画の第一歩を描くということで、いつもとは違う緊張感がありました」というが、「もしかしていままでで一番楽しい現場だったんじゃないか。そして大事な発見もあった。映画が音を持っていない時代の映画館は、実は音にあふれていた。ライブパフォーマンスの会場だったということを発見した」と充実の撮影期間となったことを明かしていた。

オーディションで選ばれたという成田。「オーディションをやっている最中から、この方々の真ん中に立つということが本当に想像できなかった」と周囲の豪華キャストを見渡し、「今日を迎えて、そのことが事実としてあるのが不思議でしょうがない。皆さんが『撮影が楽しかった』と言ってくれたのが、本当にうれしい」と喜びを噛み締めていた。

ファンとの握手やハイタッチにも応え、レッドカーペットを楽しんだ成田だが、報道陣との質疑応答では井上真央とのキスシーンの秘話を告白するひと幕も。「監督からの演出で『とろけるようなキスをしてくれ』ということだった。とろけまくりました。その時の表情があれ(劇中)です。ただただ、とろけました」と笑顔で語っていた。(Movie Walker・取材・文/成田 おり枝)