全国で生活雑貨などを展開する「無印良品」が県内の学生や企業とタッグを組み、商品開発を行いました。そんな商品が、今週末に野々市市内で開かれるイベントで、展示・販売されます。

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金沢美大・環境デザイン専攻3年 魚野真由さん
「私が開発したのは、新しい生活習慣を提案するフレグランスです」


シンプルな見た目ながら、自然素材の温もりを感じさせるインテリア雑貨の数々。開発したのは、金沢美術工芸大学で普段はまちづくりや広告デザインなどを学ぶ、学生たちです。全国で生活雑貨などを展開する「無印良品」と金沢美大が、地元企業の協力を得ながら去年10月から1年かけて、商品開発に取り組んできました。

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金沢美大・ホリスティックデザイン専攻 北村賢哉教授
「地域の課題や企業の悩み事などを学生が解決してくれるような取り組み。無印良品らしさというのはなんとなくみんな思っているが、『らしさ』を勉強してもらいその中から自分のブランドの考えを学んでもらう」

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関心を持った企業に直接足を運び、商品開発のヒントを得た学生たち。学内から集まった11人の参加者の中から、無印良品のデザイナーなどによる選考を経て、最終的に選ばれたのは4人の学生が手掛けた商品です。

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金沢美大・環境デザイン専攻3年 太田あいりさん
「商品の予想がつく企業ではなく、どんなものができるか分からない企業と協力して作ってみたいというのがあったので、そこから太鼓の技術を身近にできるような商品を作れないかと思った」

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環境デザイン専攻3年の太田あいりさんが材料として目をつけたのは、なんと和太鼓!太鼓の製造で原木を切り出す際、本来は廃材となってしまう部分を活用し、スマートフォンのスピーカーとしても使えるようにしました。

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金沢美大・環境デザイン専攻3年 太田あいりさん
「音の響きというのが太鼓の一番の特徴。身近に音が出るスマホと音の反響を組み合わせたら良い商品ができるのではないかと思った」

MRO兵藤遥陽アナウンサー
「音楽を流して『スマホツヅミ』に入れてみます…わ!音が反響して大きくなりました。温もりのある音に変わったような気がします」

美大生ならではの斬新な発想に、協力した地元企業も驚きを隠せない様子です。

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浅野太鼓楽器店・小豆澤幸成 営業次長
「太鼓屋なので皆さんの生活にそんなに身近なものではない。最初は不安だったが、学生の熱意もあり良い商品になった。私としても刺激にもなるし、勉強になるなと思う」

能登町出身の坂口歩さんは、珠洲の珪藻土で作ったアロマディフューザーを開発しました。

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金沢美大・視覚デザイン専攻3年 坂口歩さん
「珪藻土は多孔質なので、いっぱい細かな穴が開いている。数滴たらすだけでも香ってくる」

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金沢美大の北村賢哉教授は、今回の商品開発を通じて「ものづくりの面白さと難しさ。作ることによって周りの人が喜ぶ、幸せになるということを体感してもらいたい」と話していました。