3月末に環境省が発表した「ごみ排出量の少ない自治体ランキング」で、東京都の八王子市が3年連続で日本一となりました。なぜ八王子市のごみは少ないのでしょうか。そして、ごみ減量に取り組むきっかけについても調べました。

 「ごみ排出量の少ない自治体ランキング」は、1人1日当たりのごみの排出量の少なさを人口50万人以上の自治体の中でランキング化したもので、八王子市が2017年度から3年連続で日本一となっています。八王子市にはごみ減量対策課があり、担当者によるとごみの少ない理由の1つ目は「ごみの有料化」です。八王子市では2004年から可燃ごみ・不燃ごみの有料化を始めました。指定収集袋を市で販売し、それ以外の袋は収集をしないことに決めたのです。

 2つ目の理由は「リサイクルへの取り組み」です。可燃ごみと不燃ごみは有料ですが、リサイクルできる資源ごみは無料のため、住民のごみ分別の意識が変わっていったといいます。さらに、捨てていた生ごみを資源化する取り組みも積極的に進めています。その1つが「段ボールコンポスト」です。これは段ボールがあれば誰でも作ることができる生ごみ処理機で、微生物の力で生ごみを分解して堆肥として再利用することができるというものです。こうしたリサイクル推進の取り組みによって、八王子市は「ごみの少なさ」ランキングとともに「リサイクル率」でもベスト3に名を連ねています(人口50万人以上の都市対象)。

 八王子はなぜ、これほどまで「ごみ減少化」の取り組みを続けてきたのでしょうか。それは、八王子だけではなく東京・多摩地域全体に関わる“ある事情”がありました。多摩地域のごみは最終的に、日の出町にある谷戸沢処分場と二ツ塚処分場に集められていました。しかし現在、最終処分場として使用しているのは二ツ塚処分場だけです。谷戸沢処分場が満杯になって埋め立て処分場としての閉鎖されたことで、ごみの埋め立て問題が深刻化、そこから多摩地域全体でごみへの意識が高まったということです。実際、人口50万人以上の自治体を対象にしたランキングで八王子がトップであるだけでなく、「人口10万人〜50万人未満」の自治体のランキングでも東京の多摩地域にある小金井市が1位、日野市が3位となっていて、ごみへの意識の高さは多摩地域全体に広まっているといえます。

 ごみ問題は多摩地域だけでなく日本全国、世界全体の問題にもなっています。私たち一人一人がさらに意識を高めていく必要があるといえそうです。