NECは8月7日、2020年の発送電分離に向け、米サクラメント電力公社(SMUD)、米Space-Time Insight(SpaceTime)との協業による電力事業者向けスマートエネルギーソリューションの提供を開始したと発表した。

3社は2015年12月、スマートエネルギーソリューションおよびビジネスモデルの開発において協業することを発表し、配電系統マネージメント、エネルギー利用の効率化、分散電源、蓄電システムを組み合わせたソリューションを開発し、米国、日本、アジア・パシフィック地域で、2016年中の商用化を目指すとしていた。

3社の役割は、NECが新技術を適用した製品開発とシステムインテグレーション、SMUDがエネルギーサービスとカスタマーエクスペリエンス、Space-Time Insightが分析と可視化

これまで、協業の枠組みを協議してきたが、今後、本格的なソリューションをまずは国内向けに提供する。

NEC 執行役員常務 社会基盤ビジネスユニット長 高田和宏氏は、2社と協業する背景について、「NECは、2020年の発送電分離のパラダイムシフト向け、ICTを使って新たな価値を提供する。ただ、NECだけではパラダイムシフトに対応することは不可能だ。電力会社のノウハウが必要だ」と説明した。

なお、SMUDとSpaceTimeは、すでに米国内で配電系統の高度可視化プロジェクトを行っており、SMUDが持つ公益電力事業者としての専門性と、大手電力会社への導入実績があるSpaceTime製の可視化・分析アプリケーションにNECのICT技術を活用してパッケージ化し、電力事業者のさまざまな課題に対するソリューションとして提供する。

今回提供を開始した電力事業者向けスマートエネルギーソリューションは、3社によるソリューションの第一弾で、託送料金の低減や電力の安定供給のための設備管理高度化ソリューション。3社による専任チームで、顧客と一緒に経営目標を達成するプログラムを提供する。

具体的には、NECと顧客による3回程度のヒアリング、SMUDによる仮説立案、顧客、SMUD、SpaceTimeによるワークショップを経て、顧客、NEC、SpaceTimeにより実装する。NECでは年度内に1社への提供を計画している。

このソリューションは、まずは国内において電力事業者向けに提供し、その後、電力小売事業者向けに分散電源やエネルギーマネージメント等を組み合わせた「エネルギー利用を効率化するソリューション」を提供する予定。また、2019年度からはAPACやグローバルマーケットにも展開予定だという。