freeeは9月17日、オンラインで記者説明会を開き、税務電子申告をスマホアプリでできるサービス「電子申告・申請アプリ」において法人税申告の対応を開始したと発表した。

すでに同社では今年1月にfreeeは電子申告・申請アプリをリリースし、個人事業主向けの確定申告に対応していたが、今回法人税の電子申告にも対応した。
法人税の申告書は郵送(紙)での提出が半数超

同社では、7月1日〜7月8日の期間にfreee申告ユーザーへ法人税の電子申告利用状況のアンケート調査を行なった結果、法人税の確定申告は申告書を郵送(紙)して申請したという回答が6割を超える回答となり、いまだに電子申告が当たり前と言える実態ではないことがわかったという。

電子申告をしなかった理由の上位としては「従来の紙媒体での申告書提出に慣れている」「電子申告の設定方法がわからない」が上位となっている。

また、法人税申告は国に対して電子申告する国税e-Taxと、市区町村に対して電子申告する地方税eLTAXをそれぞれ行わなければならないが、その違いについて知っているかとの問いに対しては「よくわからない」が37.4%、「今回のアンケートで初めて違うことを知った」が22.6%となり、60%が違いについて理解していないという結果となった。

加えて、国税e-Taxで利用者識別番号の取得を行っているか、との問いに対しては「取得の手続きを行っていない」が57.4%と、電子申告を行う準備が整っていない状況だという。

さらに、国税e-Taxで代表者のマイナンバーカードの登録(紐付け)は完了しているか、との問いに対して「登録を行っていない」が70%を超える結果となった。

一方、地方税eLTAXで代表者のマイナンバーカードの登録(紐付け)は完了しているか、との問いに対しても「登録を行なっていない」が80%を超える回答となった。

e-Tax/eLTAXにおいては、代表者のマイナンバーカードの登録(紐付け)ができないと電子申告ができないため、この作業は必須となっている。

freee 公認会計士 プロダクトマネージャーの高木悟氏は「まだまだ電子申告は一般的ではなく、ハードルを感じている人が多いということがアンケート結果から判明した」と述べた。

5ステップで電子申告が可能に

こうした状況をふまえ、同社では電子申告・申請アプリの提供を開始する。高木氏は「アンケート結果からも分かる通り、法人税の電子申告のハードルは高い現状のため、当社ではスマートフォンで電子申告ができるアプリを開発した」と話す。

現在、税務申告には(1)持参、(2)郵送、(3)電子申告の3種類の提出方法がある。高木氏は「持参・郵送よりもコロナ禍においては印刷不要なため、電子申告したいというニーズが多くなっている。そのため、電申告のニーズに対応したいと考え、法人税申告についてもスマートフォンでの申告を可能とした」という。

電子申告・申請アプリは、外付けのカードリーダーをPCに差し込んだうえで、本人認証のためにマイナンバーカードを読み込み、電子申告を行っていたが、カードリーダーの購入やPCの設定が必要となっていた。

同社のアプリはスマートフォンがあればマイナンバーカードを取り込むことができ、freee申告で作成した申告書類で簡単に電子申告することができる。

なお、税理士が代理申告する場合はスマートフォンによる電子申告ができないほか、スマートフォンに対応している電子証明書は、マイナンバーカードのみとなる。

同アプリを利用した電子申告の流れはこうだ。(1)freee申告で法人税申告書類を作成(PCで作成)、(2)電子申告のための準備(番号取得など)を行う、(3)マイナンバーカードとスマートフォンを準備、(4)freee申告でQRコードを表示、(5)電子申告・申請アプリが立ち上がり、マイナンバーカードをスマートフォンにかざして電子申告と、わずか5ステップで申告できる。

同アプリは法人税申告の対応を開始したことで、従来はfreee申告のPC画面上から電子申告する際に必要であったカードリーダーが不要となり、身近なスマートフォンアプリを利用することで法人代表者のマイナンバーカードでの本人認証が簡素化され、電子申告率向上が期待されているという。