プロ・アマ問わず映像クリエイターと作品企画を発掘するTSUTAYA主催プログラム「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2017」(以下TCP)の1次審査結果が28日、発表された。

同プログラムは今年で3回目を迎え、最終的に採用された3作品にそれぞれ5,000万円以上の製作費が用意される。今年は4月20日から6月13日まで応募された作品を選考対象とし、268企画が集まった。TSUTAYAやカルチュア・エンタテインメントのスタッフ約100人による厳正な審査の結果、18人が1次審査を通過。2016年度の選出監督の中から2人が参加し、合計20人が2次審査へ進むこととなった。

前年よりも女性の応募者が増え、年齢層は30代が最も多く、次いで40代、20代。大学生による新鮮な視点から、映像業界に携わるプロ目線で緻密に構成された企画まで、幅広いテーマの作品が寄せられた。TCPプロデューサーの遠山大輔氏によると、最も多かったテーマが「家族」。そのほか、「記憶転移」「AI(人工知能)」など世相を反映させたものも目立ったという。

なお、今年からポストプロダクション・IMAGICAが協賛することが決定した。

○1次審査通過企画(応募者名50音順・敬称略)

『ミステリー・パッセンジャー(仮)』
天野千尋(映像制作)
人は、常に「正しい」行動がとれる訳ではない。理性と欲求の間で葛藤し、結局「正しさ」を捨ててしまうことも多々ある。だが、そんな姿こそ人間らしく、魅力的である。

『モータープール(仮)』
ウエダアツシ(映像制作)
大阪では月極め駐車場のことを「モータープール」と呼ぶ。そこの利用者は車も人生も十人十色。同じ駐車場というだけで普段交わらない境遇の人々がバッタリ出会い、それぞれの人生がちょっぴり変わっていく群像劇。

『指に輪っか(仮)』
上田迅(会社員)
「父からの愛、そして父としての愛」子供が生まれる。どのように接すればいいのだろう。どのように愛したらいいのだろう。父親になるとは、どういうことなのだろう。僕の父は、どうやって父親になったのだろう。

『インサイドフィッシュ(仮)』
大井駿(映像監督)
人間、誰しもが持っている「思い込み」思い込む事で人間は何者にもなれる。そう、善にも悪にも。今回は人間の悪に焦点をあて、「深く思い込む事の怖さ」がテーマです。

『火葬場の女(仮)』
岡田茂(演出/脚本家/ディレクター)
両親の事故死をトラウマに抱き続け生きてきた天涯孤独の愚直な女。その無味乾燥だった人生に訪れた人生最大のターニングポイント。それは転落への序曲か待ち望んだ転機か?火葬炉の炎の中に見つけた「人生の選択」。

『ザ・ドールハウス・ファミリー(仮)』
片岡翔(映画監督/脚本家/小説家)
「生きている」とはどういうことか。死んだ家族の脳を人形やぬいぐるみに移植すると、どうなるのか。これはそんな好奇心から生まれた企画です。

『My Heart(仮)』
金田萌(大学生)
個人のもつ価値観や感情は日々変化するため、愛し方、愛され方に答えはない。絶対に変わらないと信じていた愛も、ある日突然変わってしまうかもしれない。そんな生きるすべての人が関わる「愛の形」に正解はあるのかを問いかける。

『白鳥と赤い風船(仮)』
熊谷まどか(映画監督)
「人は皆、世界と、誰かと繋がっている」自分のささやかな行動が、渡り鳥のように飛んでいき、思いがけず遠くの誰かの支えになっていた。その事が今、自分に力をくれる。人は、世界は、繋がってできている。

『大空とん吉とん平漫才台本(仮)』
清水孝之(映像ディレクター/広告プランナー)
漫才を通して、クリエイターが他人のアイデアを「パクる」ことの罪の大きさと、その償いの先に生まれるオリジナルへの深い敬意を描く。

『栄光のB級エスパーズ(仮)』
たかせしゅうほう(監督/脚本家)
22年前のテレビ番組『世界びっくりショー』に出ていた5人の≪超能力者≫の今を調べる女子大生の物語。

『Oz(オズ)(仮)』
竹林亮(CMディレクター)
AI(人工知能)です。我々は如何にAIと向き合うのか?正に今、差し迫ったこの命題を、AI映画監督『Oz(オズ)』と一緒に映画を作ることになった人々に焦点を当て、鋭く抉りながら可笑しく描き切りたい。

『イカメッシー(仮)』
田中智章(監督/脚本家)
「ひきこもり」は部屋にこもるが、現代に生きる我々もみな、会社や家族など集団としての「カラ」に依存する「ひきこもり」ではないか? その固いカラを、傷だらけになりながらも破ってみせる者の姿を痛快に描きたい。

『水上のフライト(仮)』
土橋章宏(自営業)
パラリンピックカヌーを題材とし、「障害はハンデではなく個性だ」というテーマを、実在の女子選手をモデルとした挫折と復活の物語の中で描く、感動ポルノではないヒューマンストーリーです。

『ダブルスタンダード 教室とステージ(仮)』
中野森(映画監督/CMディレクター)
人は皆、複数の立場や肩書きを持って生きている。この物語は、「教師なのにアイドルファン」「アイドルなのにいじめられっ子」という二面性を持つ二人が、お互いに隠して
きた場所で出会うことにより生まれる、気まずい心の交流を描く。

『リトル・ヒーローズ(仮)』
中村公彦(映像ディレクター/脚本家)
東北に住むローカルヒーローが好きな少年たちが、震災により失われたヒーローショーを復活させるまでの成長の日々を、ファンタジー要素を交え、地域の復興の姿と重ね合わせながら描く作品です。

『2/1イチブンノニ(仮)』
針生悠伺(映像ディレクター)
テーマは「父から息子への無償の愛と責任」。子供に無関心だった父親が、心臓移植が必要となった息子を救うために、そのドナーとなる息子のクローンを育てる中で、父としての愛情と責任を取り戻していく物語です。

『たとえ嘘でも、突き抜けろ!(仮)』
藤澤浩和(監督/脚本家)
嘘で飾った自分に好意を抱く、理想ドンピシャの女性が現れた為、後付けで努力を重ねて嘘を本当にしていく男の奮闘記。入り口が間違っていようとも、強烈な情熱や努力の体験は、人を成長させる事を描くコメディ。

『初恋(仮)』
目黒啓太(映像制作)
人間に混じって中学校に通うロボット(AI)の少年が、転校生の少女に恋をした。その愛は、本物なのか? AIの愛と人間の愛に、本当は隔たりなどないのではないか? なぜ我々は、「心」や「愛」に翻弄されるのか?

『カオルという女(仮)』
湯浅典子(監督)
『人が死ぬということ。人を送るということ』が今作の超直球なテーマです。人生において普遍的に、善人、悪人問わず誰しもに波及するこのテーマを、最大級の皮肉と愛を込めて葬儀を舞台に重喜劇として描き切りたいです。

『「あれかしと祈る」(仮)』
吉野主(映像ディレクター/助監督)
極限まで追い詰められた時に人間が成長する姿は、目も当てられないほど悲哀に満ちていて、そんな人から生み出される"希望的観測"は胸に突き刺さる辛辣なドラマ性を秘めている。