●シミができる原因やできやすい人の特徴

シミと言えば、「女性にとっての天敵」と言ってしまっても差し支えないだろう。シミがなければ実年齢以上に周囲から若々しく見られるだろうし、逆にシミが一つでも顔にできようものならば、一気に「老い」を実感しかねない。加齢に伴いできてしまうのは仕方ないとしても、「一分一秒でもシミができるのを遅らせたい」というのが女性の本音ではないだろうか。

今回は美容皮膚科・美容外科・形成外科のやながわ厚子医師にシミができる仕組みやシミができやすい人の特徴などをうかがった。"天敵"の特性をきちんと理解して、予防や対策に役立ててほしい。

○シミの原因となるメラニンとは

――まずはシミができる仕組みを教えてもらえますでしょうか。

シミはメラノサイトという皮膚の細胞が刺激を受けて活性化し、メラニンという色素の顆粒が過剰に生成されることが原因でできてしまいます。シミの種類にはいろいろあり、「加齢性色素班」「脂漏性角化症」「後天性真皮メラノサイトーシス」「肝斑」「そばかす」「炎症後色素沈着」などに分類されます。それぞれ、メラニンの過剰生成が関与していますが、メラニンのできる層や原因は異なります。

日焼けも一時的なメラニンの増加ですが、子供の頃は数カ月で元に戻ります。一時的に増えたメラニンを多く含む細胞がターンオーバー(皮膚の細胞の生まれ変わり)により、垢となって排出されてしまうためです。

年齢とともにメラニン量が元に戻らなくなり、シミができる理由の一つとして、ターンオーバーに時間がかかるようになっていることが挙げられます。もう一つは、紫外線などの外からの刺激が続くことで細胞がダメージを受け、メラノサイトがメラニンを過剰に生成してしまうため、同じところにずっとシミが居座り続けるのです。

――シミは紫外線が原因となってできることはよく知られていると思いますが、その他にも原因はあるのでしょうか。

「紫外線」「活性酸素」「炎症によるもの」「ホルモンバランスの乱れ」「皮膚の老化によるもの」「そばかす」「遺伝的に幼少期から出るもの」など多種多様ですが、代表的な「老人性色素班」が一般的なシミと言われるものになります。

老人性色素班は顔に多く発生するシミで、色も薄いものから濃いものまでいろいろあります。大きさも、徐々に大きくなるものから変わらないものまでさまざまですが、長年の紫外線の暴露により、徐々にシミが形成されて大きくなっていきます。

○運転時の紫外線も蓄積されるとシミに

――原因も非常に多岐にわたっているのですね……。「シミができやすい人の特徴」みたいなものはあるのでしょうか。

老人性色素班などは、紫外線を多く浴びている方に多いと言われています。アウトドアスポーツが好きな方、屋外での仕事をされている方は該当しやすいです。また、車の運転時もガラス越しに紫外線を浴びているので、日常的に車を使用している人も注意が必要ですね。

また、肝斑や炎症後色素沈着などは「お化粧をする際に何度もパフで擦って付ける」「お肌が乾燥している」といった特徴がある方に特にできやすい傾向があるのかもしれません。それから、活性酸素を多く発生するような生活習慣を持っている方も要注意です。

●シミ予防のための食事や習慣とは
――運転時の紫外線は盲点でした。確かに強い日差しにさらされていますね……。シミを防ぐための紫外線対策はどのようにすればよいのでしょうか。

基本的には、紫外線の量や季節に関わらずに日焼け止めを一年中使用することです。汗をかく時期は、塗り直しも大事です。特に屋外では、使用する日焼け止めの日焼け止め指数(SPFやPAなど)の値に気をつけ、少し高い価のものを用いるとよいでしょう。化粧品に含まれている日焼け止めではなく、日焼け止め単独の使用をお勧めいたします。

○抗酸化作用のある食事を心がける

――シミができやすい人の特徴として「活性酸素を多く発生するような生活習慣を持っている人」と指摘されていましたが、予防のために食事やライフスタイルは、どういった点に注意すればいいのでしょうか。

食事を含めた生活習慣は、シミ予防にはとても重要です。ビタミンやポリフェノールなど、抗酸化作用のあるものは日頃から気をつけて積極的に摂(と)っておきたいですね。朝から果物や野菜などで補うとよいでしょう。「紫外線を吸収しやすい成分」とされているソラレンを含む食べ物は、朝よりも夜に摂(と)るほうがお勧めです。具体的なものとして、レモンやオレンジ、グレープフルーツなどがあります。

活性酸素を多く発生するものに喫煙がありますが、ご自身がされなくても周囲の環境にも気をつけるようにしましょう。また、先ほど説明した日焼け止めも重要ですが、洗顔も大事です。洗顔時はこすらないよう、さらに洗顔後に乳液やクリームなどをこすりつけないよう、優しく触れるように気をつけたいですね。さらに、お化粧に使うパフやブラシなども硬くなっていないか、きちんとお手入れをしたほうよいですね。

そして、お肌にもビタミンCやビタミンAなど、抗酸化作用のあるものを補っておくことも忘れずにしておきたいです。特にビタミンAは、お肌に蓄積してお肌の中で抗酸化作用を発揮してくれるのでお勧めいたします。

※写真と本文は関係ありません

○取材協力: やながわ厚子(ヤナガワ・アツコ)

美容皮膚科・美容外科・形成外科。En女医会所属。
美容皮膚科クリニック ヤナガワクリニックの院長を務める
美容のエキスパート。
美容医療や化粧品やに詳しく新しい美肌治療や化粧品や
食事やサプリメントもふくめてカラダの中からも美肌を目指す。二児の母でもある。

En女医会とは
150人以上の女性医師(医科・歯科)が参加している会。さまざまな形でボランティア活動を行うことによって、女性の意識の向上と社会貢献の実現を目指している。会員が持つ医療知識や経験を活かして商品開発を行い、利益の一部を社会貢献に使用。また、健康や美容についてより良い情報を発信し、医療分野での啓発活動を積極的に行う。En女医会HPはこちら。