●G-SHOCKの誕生秘話
カシオ計算機は7月24日、世田谷区明正小学校にてサマーワークショップ「発明家になろう 〜自分だけのG-SHOCKをつくってみよう〜」を実施した。参加したのは1年生から6年生まで約30名の児童たち。子供らしい自由な発想で「○○の役に立つ時計」のアイデアを出し合った。このワークショップは、2016年8月1日に「樫尾俊雄発明記念館」でも開催される。

○G-SHOCKの誕生秘話

明正小学校は、カシオ計算機 上席執行役員で「樫尾俊雄発明記念館」の理事長でもある樫尾隆司氏の母校。その縁から、2016年に続いて今回もサマーワークショップが実施された。子供たちにレクチャーしたのは、G-SHOCKの生みの親として世界的に知られている伊部菊雄氏。

伊部氏は「困ったとき、誰かの役に立ちたいと思ったとき、発明のきっかけが生まれます」と語る。伊部氏が子供のころ、親からもらった大切な時計を落として壊したことがきっかけで、自動車に踏まれても壊れないほど頑丈なG-SHOCKが誕生した……というエピソードを紹介した。

○発明=人の役に立つもの

ワークショップの冒頭、まずは頭の準備運動とばかりに、朝起きてから目にした「人工物」を子供たちに発表させる伊部氏。次に、それがどんな役に立っているかをグループ内で議論させた。最後に「美味しそうなケーキは、どんな役に立ちますか」と、やや変化球気味の質問。「私たちの身の回りにある物は、必ず人の役に立つように考えられています。発明とは、そういうものです」と結論。

ワークショップは、ここでいったん休憩。猛暑の厳しい折とあり、教室の後ろには大きな氷の塊が2つ運ばれていた。氷の中に閉じ込められているのは、ほかならぬG-SHOCK。これは氷漬けになっても問題なく動くという、G-SHOCKの耐久性をアピールする展示だった。

子供たちは、氷に触りながら「何で動いてるの? 壊れないの?」「どうやって時計を入れたの?」「氷を溶かしたら時計もらえる?」などと無邪気に会話を弾ませていた。

●発明家のタマゴたちが考えたのは、どんな時計?
○○○の役に立つ時計

ワークショップの後半で、いよいよ「○○の役に立つ時計」を考えていった。カシオ計算機の女性社員からサポートを受けつつ、ユニークな発想を膨らませていく発明家のタマゴたち。色鉛筆を使って仕上げると、全員の作品がホワイトボードに貼られた。

最後は、各グループの代表者がアイデアを発表。「お母さんの役に立つ時計」は、家族の様子を確認できるモニターが搭載された時計だ。「高齢者の役に立つ時計」には、小さい文字の読み上げ機能、つい忘れがちなスケジュールを知らせてくれる機能がついていた。

このほかにも、喉が渇くと水が出る「自分の役に立つ時計」、災害時に安全な避難場所が表示される「周りの人の役に立つ時計」、急がないと次の電車に乗り遅れるとき音声で知らせてくれる「働く大人の役に立つ時計」といった意欲作が続く。短い時間にも関わらず、どの子供のアイデアもよく考えられたもので、関係者も思わずうなっていた。

ちなみにこれらの作品はすべて額に入れられ、夏休みの期間中、樫尾俊雄発明記念館に飾られる予定。それにしても子供は大人の社会をよく見ている……そんな感想を抱いた。関係者の話によれば、昨年は「人とのコミュニケーションがうまくいく時計」などのアイデアも出ていたそう。人間関係で悩むのは、大人も子供も同じということだろう。

昨年、明正小学校からワークショップ実施の依頼を受けたとき、カシオ計算機では何をするべきか考えたという。そして、発明家・樫尾俊雄の信念に沿ったワークショップであるべきだという結論に行き着く。「カシオが次世代の子供たちに託せるのは、発明の素晴らしさを伝えること。そこで、大学で講演を行うことも多い伊部を迎えました」と関係者は話す。その伊部氏だが、この日のワークショップでは子供たちの作品を前に、笑顔が絶えなかった。発明家のタマゴたちから、新鮮な刺激を受けていたに違いない。

余談だが、樫尾俊雄発明記念館で開催される小学生向けの夏休み企画展示「デジタルってなに?」では、多彩な体験イベントも行われる。申し込みが多かったことから、以下の体験イベントで参加枠を拡大した。詳細は樫尾俊雄発明記念館のWebサイトを参照いただきたい。

8月1日(火)「発明家になろう 発明家になろう 〜自分だけのG-SHOCKをつくってみよう〜」
8月3日(木)「はなうた作曲教室」
8月9日(水)「高速撮影体験」