九州産業交通ホールディングスは20日、熊本中心市街地に建設中の桜町再開発事業の商業施設「SAKURA MACHI Kumamoto(サクラマチ クマモト)」がグランドオープンする9月14日限定で、県内の関係機関や周辺地域と連携し、公共交通機関(路線バス・コミュニティバス・熊本市電・電鉄電車)を終日無料とする試みを実施すると発表した。

県下全域を対象とする公共交通機関の無料化は、全国でも初めての試みだという。九州産交グループは9月14日が公共交通の利用による社会問題への再認識と、施設周辺の混雑緩和につながることを期待している。

熊本市内をはじめとする全国の中心市街地では、人口の集中や駐車場不足にともなう慢性的な渋滞が社会問題となっており、渋滞の常態化は経済物流、緊急医療、地球環境など、あらゆる面で甚大な損失を及ぼしかねない。九州産交グループでは、国内最大数のバース(乗降場)となる「熊本桜町バスターミナル(旧:熊本交通センター)」を併設する「SAKURA MACHI Kumamoto」のオープン初日の来館を約10万人と予測。同施設にも800台以上が収容できる立体駐車場を有するものの、中心市街地に過度な混雑を招くことによる周辺地域への影響を懸念している。

そこで、グループ内のバス事業会社(九州産交バス・産交バス)だけでなく、他の県内バス事業会社(熊本電気鉄道・熊本バス・熊本都市バス)、熊本市電を運行する熊本市交通局、電鉄電車を運行する熊本電気鉄道の鉄道事業部に対し、今回の取組みを提案。9月14日の始発便から最終便まで、「SAKURA MACHI Kumamoto」の発着に限らない「熊本県内バス・電車無料の日」を実現するに至った。

なお、JR九州・肥薩おれんじ鉄道・南阿蘇鉄道・くま川鉄道は今回の取組みの対象外となる。無料化の実施に係る関係各所への費用補填は九州産交グループが負担する。

今回の取組みを通じ、公共交通機関の利用が慢性的な渋滞など社会問題解決の一助にもなりうるというメッセージを発信するとともに、解体工事から3年以上を経てグランドオープンを迎える「SAKURA MACHI Kumamoto」への興味の喚起、普段は公共交通機関になじみのない人々の利用機会になることを期待している。あわせて今回の取組み結果をもとに各種分析を進め、今後のサービス改善につなげていく計画だという。