JR東海と県飯田建設事務所は、20日夜開いた中川村の第12回リニア中央新幹線対策協議会で、リニア本線南アルプストンネル長野工区の発生土を運ぶ県道松川インター大鹿線について、半の沢橋の下を埋め立て県道を拡幅する方針を明らかにした。現在掘削が進む県道新設2トンネルの発生土は、半の沢地籍にある村有地に仮置きしているが、JRは「今年中には盛り土の設計を終えたい。早い時期に仮置きから本置きに入りたい」との見込みを示した。

 半の沢橋付近の県道改良は新たに浮上した計画案。JRはすでに道路改良を前提とした盛り土(本置き)の可不可を判断するための地盤強度を知る地質調査を終えている。盛り土設計はJRが担い、県とすり合わせした後、最終案を協議会へ提示する方針で準備している。

 県道改良はリニア関連工事とは別に、中川村、下伊那郡松川町、大鹿村でつくる期成同盟会が長年、県に要望してきた。特に大鹿村では住民の主要な生活道路になっており過去には「全線2車線化」を主張したこともある。

 この日の協議会には約30人が出席。委員からは「半の沢は付近に沢や川があり、昭和36年の豪雨災害『三六災』クラスの災害でも盛り土が崩れない安全性を確保すべき」などと要望が上がった。これに対し、県は「現場は谷地形であり、盛り土は山からの出水、土石流、下流域への影響などを総合的 に検討し 、安全性を判断する」と約束した。

 他の委員からは「半の沢橋は地面から相当の高さがあり県道2トンネルの発生土だけでは量が足りないはず。本線トンネルの発生土を搬入する考えはあるか」との質問もあり、JRは「それも一案」と答えた。