岡谷市の岡谷蚕糸博物館(高林千幸館長)は、8月6日に開く開館3周年記念イベントで、桑の苗木50本を無料配布する。児童たちのカイコ学習に力を入れている同館に、岡谷市と下諏訪町の蚕糸関連企業経営者らでつくる「蚕糸懇話会」(会長・星野伸男新増澤工業社長)が協力して、「一家に1本桑の木運動」を推進しようと初めて企画。カイコ飼育に必要な桑の供給支援に協力してもらうほか、「シルク岡谷にふさわしい桑の緑あふれる岡谷のまちに」(高林館長)との願いも込めている。

 博物館が力を入れるカイコ学習では、昆虫としてのカイコの生態や養蚕、出来上がった繭から糸を取る方法、取った糸を使い織物などの製品に加工することなどを学んでもらう。学習を通じて岡谷の製糸業の歴史や、先人の英知と努力なども学ぶきっかけになる。同館では、「こうした学習の中で郷土愛が生まれ、故郷に対する誇りと愛着が生まれ、長い目で見れば生命科学への興味を芽生えてくる」と期待している。

 カイコ学習を積極的に進める課題の一つが、カイコを飼育するために必要な桑が手に入りにくい現状。蚕糸懇話会では広範な市民に学習を支援してもらおうと、「一家に1本桑の木運動」を進めることになった。カイコの餌としての桑の供給だけでなく、桑の葉に含まれるタンパク質や豊富なミネラルは機能性食品としても注目されており、蚕糸懇話会の会員でもある高林館長は「健康づくりにも役立つのでは」と話している。

 桑の苗木は山梨県の栽培農家から蚕糸懇話会が購入。無料配布は8月6日午前9時から、博物館の芝生ひろばで行う。先着50人。問い合わせは同館(電話0266・23・3489)へ。