伊那市は、地元に乏しいクリエイティブ産業の誘致を目指して支援事業を始めた。市内に新たに事務所を購入して開設する企業、個人に上限210万円まで補助する。知的財産を持ち成長の可能性を持つ“創造産業”の振興を図ることで、若年層の移住定住促進や雇用機会創出につなげるほか、地場産業主力の製造業との相乗効果も期待する。

 対象となるのは、情報サービス業、インターネット付随サービス業、映像・音声・文字情報制作業、デザイン業、著述・芸術家業。アプリやソフト開発、アニメ、テレビ、映画の番組制作などが含まれ、市は将来性が見込める新たな産業として誘致する。

 補助額は、事務所を新築した場合が上限200万円(経費の10分の1以内)、中古物件の場合が上限150万円(2分の1以内)。それぞれ事業運営費として10万円を加算して助成する。

 条件は市内外に拠点の事務所を持つ企業、個人と、市内在住者で起業して新たな事務所を開設する人。新築の場合は原則として市内の業者の施工とする。今年度は2件分400万円を予算化した。

 2014年度の調査で市内のクリエイティブ系の事務所は情報サービス16、映像・音声など8、デザイン3カ所で、インターネット付随と著述・芸術家業はなかった。市商工振興課は「クリエイティブな皆さんに伊那市に来てもらうことで、IoT(モノのインターネット)などと絡めながら地元の製造業にもシナジー効果でメリットがあると思う」と話す。