中央アルプス県立公園に関わる上下伊那、木曽地域の28機関・団体が27日、「中央アルプス自然公園保護・活用推進協議会」を発足させた。国定公園化やリニア中央新幹線開業を見据え、中アの優れた自然環境・景観を保全しながら、利用促進を図る狙いで設立。3広域圏の県現地機関を代表し、県上伊那地域振興局の堀田文雄局長は「この地域の最大の資源。地域全体で望ましい保護と活用について考え、中アのレベルアップを目指したい」とした。

 昨年2月に国定公園への格上げを目指し、中ア周辺の自治体や観光連盟などで発足させた国定公園化研究部会を発展的に解消。森林管理署や山岳協会、自治体の自然保護担当部局などを加え、新たな検討組織を立ち上げた。

 伊那市内で開いた設立会議には約50人が出席。会則を決め、会長には同部会長だった駒ケ根市の渋谷仁士産業部長を選出した。渋谷会長は「これまでは観光(活用)を主に研究を重ねてきた。保護と活用の両面から(中アの)将来像を描き、地域振興を図っていきたい」と抱負を述べた。

 国定公園化に向けては、県が今年度、格上げを国に申し出るのに必要な公園計画案などの作成を進めている。自然保護課は「地元の熱意や協力が何より大事。国定化への意気込みや中アへの思いを伝えていただき、皆さんと一緒に計画案を作りたい」と協力を呼び掛けた。こうした地域会議の設置により、官民協働による自然公園の管理運営を進めたいとした。

 中ア県立公園は1951年11月に指定された長野県最初の県立自然公園で、面積は約3万5427ヘクタール。高山植物の宝庫でもある千畳敷カールのほか、希少な地形やヒメウスユキソウなどの固有種がある。